参院岩手補選で得票数取り違え「確定値」として報告…「衆参ダブル選」自治体のミス多発
本紙の調べではこのほか、遠野、釜石、二戸、住田の4市町が衆院選と参院補選の投票結果(有権者数、投票者数など)を県選管に報告する際に誤った数値を伝えた。県選管が全市町村の投票結果の確定値を国や報道機関に公表する前だったため修正が間に合った。
県選管の高木悠副書記長は「これまでは性善説に立って、市町村からの報告数値を正しいものとして国や報道機関に公表していた。今回の事案はその前提を大きく揺るがすものだ」と危機感を強めている。
参院補選の無効票、4万7904票
岩手県選管は参院補選の無効票が4万7904票だったと発表した。近年の国政選挙では、県内の無効票は2%前後。無効票数は投票総数の8・62%にあたり、1950年の第2回参院選の10・28%に次いで高かった。
無効票が多かったのは、田野畑村17・49%、山田町15・52%、九戸村13・70%など。比率の高い地域は、衆院選の小選挙区や比例でそれぞれ自民党候補や自民党に投票した比率の高い自治体が多かった。参院補選では、自民が候補者の擁立を断念。投票先がないと判断した有権者が、無効票を投じたとみられる。