次世代の注目株である18歳ランダルーセ ATPが特集<男子テニス>
次世代の注目株であるランダルーセを特集
男子プロテニス協会のATPは19日に公式サイトを更新し、次世代の注目株である、M・ランダルーセ(スペイン)を特集した。 【坂本怜ら日本勢6名 全豪OP予選出場】 18歳のランダルーセは、男子テニスの20歳以下最終戦Next Gen ATPファイナルズ(サウジアラビア/ジッダ、ハード)にリザーブ選手として参加。今年、ランダルーセは初のATPチャレンジャーツアータイトルを獲得し、ATPツアー本戦での初勝利を飾るなど、飛躍のシーズンを過ごした。 マドリードで育ったランダルーセにとって、テニスは単なるスポーツにとどまらず、家族の絆そのものだった。父は現在もITFシニアツアーでプレーを続けており、テニスはランダルーセが歩き始める前から生活に欠かせない存在だった。幼少期、ランダルーセは母とともにダブルスのサイドラインで練習し、兄弟が父からレッスンを受ける間、数分間ボールを打ちながら遊んでいた。この経験が、ランダルーセにとって生涯にわたるテニスへの情熱を生み出すきっかけとなった。 ランダルーセの才能が開花するのは時間の問題だった。9歳でジュニア大会に出場を果たし、14歳でスペインの未来を担う若き才能として注目を集めるようになる。そのランダルーセはR・ナダル(スペイン)に影響を受けてきた。 「僕はラファを見て育った。家では彼の試合についてよく話していて、夕食時にその話題が出ることもあった。8歳か9歳のとき、テレビにかじりついてラファの試合を見ていた。そして14歳で、初めてラファとコートに立つ機会を得ることができた。それは信じられない体験だった。長年憧れていた選手と一緒にコートに立つのは、本当に感動的で、ものすごく刺激を受けた」 ランダルーセは、ナダルとの出会いを通じてさらなる成長を遂げ、2024年にはATPツアー初勝利を収め、チャレンジャータイトルも獲得。次世代のスペインテニスを背負う存在として、2025年のシーズンへ向けた期待がますます高まっている。 ランダルーセは、2022年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)ジュニアを制した後、2024年3月にはマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)でJ・ムナル(スペイン)を破り、ATPツアー初勝利を手にした。 「マイアミでの勝利は本当に素晴らしい気分だった。家族がコートサイドで応援してくれて、アメリカで勉強している兄弟たちも見に来てくれて、両親も一緒だった。こういった特別な瞬間を家族と共有できたことが一番嬉しかった。試合中はかなり緊張したが、何とか勝利を収めることができた。その後、B・シェルトン(アメリカ)と対戦する機会もあって、本当に忘れられない1週間だった」 このマイアミでの勝利は、ランダルーセにとって大きな転機となり、その後も勢いを増していくこととなる。2024年のシーズンは順調に進み、ATPチャレンジャー大会で複数回準決勝進出を果たした後、オルビア・チャレンジャー(イタリア/オルビア、ハード、ATPチャレンジャー)で初のチャレンジャータイトルを獲得した。 「体調がかなり厳しい1週間だった。インフルエンザにかかっていた。いつものエネルギーを頼ることができなかったから、ゲームを調整して対応しなければならなかった。安定したプレーを心掛けて試合を進めた。どんな状況でも高いレベルのプレーを維持し、タイトルを獲得できたことは自信になった。精神的にも厳しい挑戦で、この経験を通じて逆境に適応する方法を学んだ」 テニスコートを離れると、ランダルーセは生活にバランスを見出すことにも情熱を注いでいる。ギターを学んだり、ボクシングをしたり、音楽を聴いたり、家族と一緒にラップを楽しんだりと、多彩な趣味を持ち、テニスから離れることでリフレッシュし、再びコートに戻る際に集中力を保つことができるという。 「テニス以外にも色々なことをしている。ギターを学んでいて、音楽を聴くのが大好きだし、家族と一緒に踊るのも楽しんでいる。それに、読書や新しいことを試すのも好きで、最近はシュノーケリングにも挑戦した。こうしたことが集中力を保つ手助けになっているし、何よりも楽しい。それが最終的に、プレーにも良い影響を与えていると思う」 2025年シーズンを前に、ランダルーセにとってジェッダでの1週間は、試合に向けた調整の時期であり、また、NextGenATPの仲間たちと学ぶ貴重な機会でもある。 「こうして素晴らしい選手たちと一緒に練習できるのは、大きなモチベーションになる。このグループの一員でいられることが光栄だし、全ての瞬間を楽しんでいる。これからの旅がどこに向かうのか、とても楽しみ」 2025年シーズンのランダルーセに注目が集まる。