「母の呪い」で30歳まで”経験なし”。団塊世代ジュニアの「高齢処女」にも届けたい、50歳婚のすすめ。漫画家・影木栄貴【インタビュー】
念願のウエディングドレスをまとう影木栄貴さん
『50婚 影木、おひとり様やめるってよ』(KADOKAWA刊)を出版した漫画家の影木栄貴さん。DAIGOの姉、内閣総理大臣の故竹下登の孫としてとしてご存知の人も多いと思います。恋愛経験が少なく、初めてちゃんと男性と付き合ったのは28歳、初体験は30歳だったそう。多くの女性と比べて初体験がここまで遅くなったのには、幼少期より母から言い聞かされていた「呪い言葉」にあったそうです。 【漫画ギャラリー】結婚報告したときの“母ちゃん”、弟・DAIGOのリアクションは…
団塊世代ならではの「母の呪い」に囚われていた
――著書に、影木さんは小さい頃からお母様に「男性と二人っきりになってはいけない」とか「結婚するまでセックスをしてはいけない」言われて育ったと書かれていました。そんなお母様の言葉は、今思えばある種の呪いだったと感じていますか? そうですね。実際母の言葉の呪いにとらわれて、30歳まで男性経験がなかったわけですし。そうやって母の言いつけを守ってきた私に、20代後半で母が突きつけてきた「あなた、まだ彼氏いたことないの?」という言葉。それを言われた時の衝撃は今でも覚えています。 そこから時が経ち、大人になってから「こうなったのはお母さんのせいだからね」とは母に言いました。「あなたの言葉のせいで私はこうなって、いまだに実家にいるわけですよ」と(笑)。もちろん、そうやって母と笑って話せるようなったのは、ある程度の年齢になってからですが。 ――世代間の考え方の違いもありますしね。 そうなんです。母のような団塊世代は、まずお見合い結婚が多い。しかも若いうちに結婚して、子どもを2、3人を産んでいるのは当たり前という世代。彼ら彼女らの子ども、いわゆる団塊世代ジュニアに対する性教育が、昔のままなんですよ。「男は怖い」とか「婚前交渉はダメ」とか。 そうやって時代に合わせてアップグレードされることなく、団塊世代の価値観を子どもにそのまま伝えてしまったことで、私のようなガチガチの呪いの箱に閉じ込められる人が出てきたのだと思います。 ――男性は怖いものと言われて育った女性は、大人になっても男性に苦手意識を持っている人が多い気がします。 はい。実際私がそうでした。私自身小さい頃から頻繁に痴漢にあったり、漫画を持ち込んだ出版社の編集長から不倫に誘われたり、男性から不快な思いをさせられた経験が何度もあります。 母の言葉プラス、そのような嫌な経験が積み重なって、男性というものを今でもどこかで疑っている自分がいるのだと思います。恋愛対象や性的な対象として男性を見る時に、どうしても「気持ち悪い」と思うことがあったり、拒否反応が出てくることがあるんですよね。親族や結婚の可能性がない男性は平気なんですが。