2025年の金利はどう動く? 最新の「利上げ予測」と日銀の抱える“難題”を解説
ますます熾烈な銀行の「金利競争」
消費者が気になるのは、銀行の動向だ。ゼロ金利の解除以降、銀行間の金利政策に違いが出始めており、これまで金利競争の先頭を走っていたauじぶん銀行や住信SBIネット銀行に代わり、三菱UFJ銀行が最も安い適用金利を提供するという“メガバンクの逆襲”も起きている。 「銀行が既存ユーザー向けに基準金利の見直しを行うのは、通常4月と10月です。既に銀行から変動金利で借り入れをしているユーザーは、政策金利の利上げが1月だった場合は4月から、利上げが3月だった場合は、4月の基準金利見直しには間に合わない可能性が高く、10月から適用金利が上がることになります」(塩澤氏) 多くの銀行が「5年ルール」を設定しているため、今すぐ支払う利息が変わる人は多くないが、返済に占める利息の割合が増え、トータルの返済額が増加することになる。 「3~4月は住宅ローンの新規顧客の書き入れ時なので、政策金利が1月に利上げされても、新規貸し出しに限っては4月まで適用金利を据え置く銀行が出てもおかしくないですね」(同) 特にこれから借り入れを予定している人は、融資を受けるタイミングでどの銀行が一番お得になるか、比較検討する必要がありそうだ。 「そういう時のために、我々のような比較診断サービスがある。モゲチェックではサービス利用者限定で、特別な低金利で借り入れが可能なキャンペーンも実施しているので、チェックしてみてください」(同) 一方で、このようにも指摘する。 「政策金利が上がってきているとは言え、日本はまだまだ低金利。数か月間でもなるべく低い金利で借り入れられる方がお得なのは間違いないですが、適用金利の良し悪しだけでなく、団信の保障内容も加味した“実質金利”で、ご自身にとって最も魅力的な銀行はどこか、検討することをおすすめします」(同) *** 同日配信の記事では、政策金利の上昇で増加しているという「繰り上げ返済」の最新事情について伝えている。専門家は繰り上げ返済は“おすすめしない”と解説するが、その理由とは――? デイリー新潮編集部
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