北部隊迎え撃つウクライナ軍旅団に助力、米国がストライカー装甲車200両超を追加供与
数千人以上の北朝鮮兵がロシア西部クルスク州に集結してきている。米国防総省はこれらの北朝鮮兵について、ウクライナ軍の侵攻を撃退しようとしているロシア軍部隊を支援するため、すぐにもクルスク州の前線に出てくると予想している。 国防総省のパット・ライダー報道官(空軍少将)は「初期の兆候によれば、これらの兵士は何らかの歩兵任務に従事するとみられる」と述べている。 一方、クルスク州で現在およそ700平方kmの突出部を保持しようとしているウクライナ軍部隊にも、支援が届く見込みだ。多数の米国製ストライカー装甲車である。国防総省が1日に発表した4億2500万ドル(約650億円)相当の新たな支援パッケージには、爆弾やミサイル、砲弾と並んでストライカーの追加供与分も含まれていた。新たに供与される数は明示されていないが、更新された累計供与数から少なくとも211両にのぼることがわかる。 ウクライナ軍に配備済みのストライカーの大半はすでにクルスク州に展開している。追加供与されるストライカーについても、反撃してくるロシア軍とその新たな援軍である北朝鮮部隊を迎え撃つために、クルスク州に投入されると考えるのには十分な理由がある。 新たなストライカーがどれくらい早くウクライナに到着するのかは不明だ。ただ、ウクライナ軍がこの機敏な8輪車両をどのように使うつもりかは明らかだ。 ウクライナ軍はこれまでにロシア軍との交戦でストライカーを27両失っているが、今回の支援で累計供与数は400両超になったので、在庫は400両近くに増えそうだ。ウクライナ軍は、重量16.5tで乗員2人のほかに9人が乗り込めるこの装輪装甲車を空挺強襲軍の旅団に割り当てている。通常どおりなら各旅団は3個大隊に31両ずつ装備させているはずだ。 以前の供与分では、第80独立空挺強襲旅団と第82独立空挺強襲旅団にストライカーを配備させることができた。両旅団の大隊は8月上旬からのクルスク侵攻に参加している。さらに第95独立空挺強襲旅団もクルスク戦線で戦っているが、この旅団はまだストライカーを保有していない。 だとすれば、ウクライナ軍参謀本部が第95空挺強襲旅団の装備を姉妹旅団と揃えるために、新たに供与されるストライカーをこの旅団に優先的に配備するのは理にかなっている。