マーケターに使われている AIテクノロジー は?118人に聞いた「AIへの投資と活用法」
モデルの急増・進化につれ、AI競争はマーケターに利益をもたらす
Glossyの調査によると、2022年以降、AIソリューションに関してサードパーティベンダーと協働しているマーケターの割合は53%から62%に増加してる。一方、社内ツールを構築しながらサードパーティベンダーも利用しているマーケターの割合は31%から20%に減少。サードパーティのAIソリューションがこの1年ほどで非常に洗練され向上しているため、多くのマーケターはツールを自分で構築するよりも、ツール構築ニーズのアウトソーシングを選択している。 IBMのエコシステムエンジニアリング・開発者アドボカシー担当バイスプレジデント、サビオ・ロドリゲス氏は、最近、組み込み可能なAIテクノロジーのスキルの習得と提供に重点が置かれていることに気づいたと述べている。「技術スキルが不足しており、ほとんどの企業には、これらのAIモデルをゼロから開発するために必要な構築や管理、継続的なサポートを提供するための時間も資金的リソースもない」。 (グラフ位置) 実際、テクノロジー企業の間では成長する顧客市場向けに最新かつ最高のAIツールを開発する競争が続いている。最近では、OpenAIの元社員が設立したAIスタートアップのアンソロピック(Anthropic)が、ChatGPTに対抗するために、Claude(クロード)というチャットボットの新バージョンをローンチした。このアップグレードではAPIツールがClaudeに追加され、さらに多くの情報を処理できるようになり、正確に応答する機能が向上する。 2023年11月、別のAIスタートアップのインフレクションAI(Inflection AI)は、2023年11月、GoogleのPaLMなどのほかのLLMよりも優れているとされる新しい言語モデルをリリースした。また、同月には、OpenAIの元社員を大勢雇用したMicrosoftが小規模な言語モデルのOrca 2をリリース。一方、MetaにはLLAMA-2言語モデルがある。 マーケターはさらに優れたAIモデルを構築しているテクノロジー企業の競争から恩恵を受けているが、テック企業が提供する継続的なアップデートや新しいオプション、その他のアップグレードにより決定麻痺に陥る可能性がある。だが、AIの選択肢が増え続けるにつれて、マーケターはニッチなソリューションでAIツールキットを定期的に多様化することに適応すると思われる。 データスタックスのグリグレスキー氏は、最新のAIツール開発競争は顧客にもメリットがあると語っている。「消費者にはさらに多くの選択肢が与えられる。異なるベンダー間の統合が増えており、ベンダーは単に『我が社のほうが優れている』と言うのではなく、すべての利点を最大限に引き出す方法を追求している」。 Glossyの調査結果で注目すべき点の1つは、マーケターの18%がAIツールを社内で構築していると回答したことだ。一部の大企業やAI企業を除いて、ほとんどの企業は、通常、専任のAIチームを持っていない。AIツールを社内で構築していると答えた回答者のほとんどは、OpenAIなどの既存のオープンソースツールを使い、それを独自のデータでトレーニングしている可能性がある。この点は、自社製のAIモデルの構築と混同すべきではない。