大阪の地下鉄ホームに百葉箱 なんで置いてるの?
<知らんかった~!>大阪の地下鉄ホームの百葉箱 なんで置いてるの? レポーター:岡本ゆか 撮影・編集・ナレーター:柳曽文隆 音楽:GISO THEPAGE大阪
大阪市営地下鉄を利用する際、駅のホームに「百葉箱」が設置されているのを見て「なんで?」と思ったことはないだろうか。現在もいくつかの駅で置いてはいるが、その理由とは? 【拡大写真と動画】大阪弁のイントネーション意識した?地下鉄の接近報知音
「列車風」関係なしに測定するのに重宝
「最初に設置したのは1934年の淀屋橋駅になります」と話すのは、同交通局広報担当の永澤良太さん。同地下鉄は1933年開業で、その翌年から設置していることになる。 永澤さんは「駅の環境を測定するために設置したのがはじまりです。駅構内の温度や湿度を測って、お客様に快適にすごしていただけるようにしようと導入したものですから」と続ける。ここでデータをとっては、空調設備の調整などに役立てていた。 地下トンネルを鉄道車両が通ることにより発生する「列車風」が吹くため、天井などに設置していた機器や通常の気温計などでは、正確なデータが取りづらかった。しかし、そうした風など関係なしにデータがとれる百葉箱は、かなり重宝されたという。
数年前にアナログな測定は終了
箱はずいぶんと使いこんでいるように見えるが、永澤さんは「数年ほど前までは実際に中に置いてアナログな作業で環境データをとっていましたが、現在は、それで測っていません」と話す。 実は、現在は中にデジタル機器が設置されているという。「現在は列車風などの影響を受けずに正確に測れるものが登場していることなどから、アナログな測定は終了しています」と永澤さんは続けた。
ピーク時は30ほどの駅に設置されていた
すべての駅に置かれていたわけではないが、ピーク時は30ほどの駅に設置されていたという百葉箱。現在では御堂筋線の梅田・淀屋橋・天王寺など合わせて10駅もないそうだ。 しかし、そういった理由で置かれていたと聞くと「これまで私たちが利用しやすかったのは、この箱のおかげやな」と、筆者は少し見方が変わった。これを見て、筆者と同じく「おつかれさんです、おおきに」という気持ちになった方もおられるのでは?