花のあるまちに―と思い引き継ぎ35年 老人会が手入れ続ける花壇、秋の植え替え
京都府福知山市東佳屋野町の老人会・和佳芽会(日比野修三会長、44人)の会員が27日、地元の歩道橋北側の花壇「老佳園」に、色とりどりの花苗118株を植え、花が少なくなる季節に彩りを添えた。 花壇は、初めての「みどりの日」となった1989年(平成元年)4月29日に、府有地だった場所を利用して開園。同会が管理し、毎年春と秋に花苗を植え替えている。「花のあるまちに、そして憩いの場に」との先輩会員たちの思いを引き継ぎ、35年が過ぎた。 93歳の大槻猛さん、86歳の小畑勲さんら会員16人が、もみ殻や石灰、油かすを土に混ぜ込み、パンジー、ビオラ、アリッサムをバランスよく配置し、移植ごてなどで土をかけて植えた。作業中は花のことなど和やかに話をしながら、せっせと手を動かしていた。 大槻さんは「昔は大正生まれの先輩たちが、ずっと作業されていました。子どもを連れて写真を撮る人もいます。ここは東佳屋野の自慢の場所です」と誇らしげ。 花壇は踏切そばにあり、歩道橋を渡って雀部小学校に通う児童たちの通学路になっている。いつも季節の花が児童たちを優しく迎え、地元の住民や近隣の地区の人たちは、花を楽しみながら、ひと休みしておしゃべりをしていく。 会員の植え付け作業を見ていた小学生は「踏切で電車を待っている間、見ています。花はいいなあと思います」と笑顔を見せていた。