繁殖入りする最小馬体重勝利馬メロディーレーンが故郷に到着 岡田スタッド・岡田牧雄代表「大きい種牡馬を付けてあげたい。ベンバトルを考えています」
338キロのJRA史上最少馬体重勝利記録を持つ〝アイドルホース〟メロディーレーン(牝8歳、父オルフェーヴル)が27日、繁殖牝馬となるため北海道・新ひだか町の岡田スタッドに到着した。 18日に現役引退が発表され、25日に栗東・森田直行厩舎から故郷の同牧場へ出発。今年の天皇賞・秋、ジャパンCを連勝し、種牡馬入りするドウデュースと同じ馬運車で旅立った。 約2日間の長旅を終え、子馬時代を過ごしたホームに凱旋した大流星の鹿毛馬は元気な表情で馬運車から降り立った。 本紙の取材に応じた岡田スタッド・岡田牧雄代表は「小さな体でオープンまで走ってくれた馬には頭が下がるし、繁殖としても期待しています」と菊花賞では牡馬と戦って5着に善戦した〝小さな巨人〟をねぎらった。 半弟には天皇賞・春、菊花賞などGI3勝を挙げたタイトルホルダーがいる牧場の看板血統だけに、「メロディーレーンの母メーヴェの後継牝馬になってくれるといいですね。馬体だけで見れば、当初〝走る馬〟には思えなかったけど、この馬は筋肉と精神力が素晴らしく、ここまで頑張ってくれたと思います。それを子供に受け継いでくれれば」と力を込める。 小柄な馬だけに初子の出産には慎重を期すが、「最初は大きい種牡馬を付けてあげるのが役目」と馬格のしっかりした子供を目指す岡田代表。気になる初年度の配合について質問すると、「現状ではベンバトルを考えています」と2018年のドバイターフなどGIを3勝した種牡馬を挙げ、「2023年にメーヴェが生んだベンバトルの牝馬がすごくいい馬だったので」と相性のよさに期待する。 26年の春には、メーヴェとともに母娘で子育てに励むメロディーレーンの姿が見られるかもしれない。