「頂き女子」の次は「一撃男子」…ミナミのホスト逮捕で浮上した驚きの違法請求マニュアル
「払うまで帰られへんから」
《・女の子が正常な判断が不能になるほど酔わせる
・適当なシャンパンを開ける。値段は出さない、言わない、提示しない
・「これどうするの」と演技して女の子自身の判断を仰ぐ》
(一撃講習より)
アリアで席についたホストたちは、テキーラなど強い酒ばかりを飲ませ、次第に女性の意識はもうろうとしていった。
《・伝票の裏書きは必ず書かせる。どんなに酔って「書けない」と言っても書かせる
・翌日まで必ず一緒にいる。必ず借り入れさせる》
(同)
藤咲容疑者は酩酊(めいてい)した女性を大阪市中央区のホテルまで連れて行き、日をまたいだ翌日午前2時ごろ、こう迫った。「いっぱいお酒注文してたよね。お金払うまで帰られへんから」。その言葉通り、女性は朝までホテルに留め置かれた。
ホテルを出ると、今度はカラオケ店の個室へ。そこで待ち構えていたのが藤咲容疑者の上司である藤岡容疑者だった。
「消費者金融で上限マックスまで借りろ」。女性は藤岡容疑者にこう脅され、消費者金融の自動契約機をはしごさせられた。大手3社から計約100万円を借り入れ、前日からのホストクラブの料金として108万7千円を支払わされた。
■「借り入れ」マニュアルも
事態を把握した大阪府警南署は今年10月までに女性への監禁、強要、恐喝の容疑で藤咲、藤岡両容疑者とアリア店長の澤井健太容疑者(37)を逮捕。一連の捜査の過程で「一撃」マニュアルをはじめ、店舗ぐるみの計画的な犯行だった可能性が浮上した。
藤岡容疑者のパソコンには「一撃」のほか、新人ホスト向けの「借り入れ講習」と題するマニュアルもあった。
「借り入れ講習」は、文字通り消費者金融で女性に借金させる方法を説く。《20歳以上、昼職(アルバイトも可、勤続年数1年以上)、過去に負債がない》という3つの条件を挙げ、消費者金融大手から借金させることを念頭に《年収3分の1まで借り入れ可能。年収300万円の場合、100万×4社=400万円》と例示している。