Stray Kidsが5万5千人のファンと東京ドームで熱唱 「会場が大きくなっても変わることなく、皆さんに届くように歌い続けます」
メンバーが一旦ステージを去った後、ステージには8枚のドアが登場。メンバーふたりが向き合って腕を斜め上に掲げ、腕で作ったゲートを次々とメンバーが通り抜け、ドアを勢いよく叩く仕草をするダンスが特徴的な「Back Door」。米「TIME」誌による「2020年のベストソング10」でK-POPから唯一選出されたことでも知られる曲だ。今回は8枚のドアとビジョンに映るあらゆる方向からメンバーとドアを映したライブカメラの映像を使っての臨場感のある演出で披露され、新たなスリルを宿していた。 個性派集団とも呼ばれ、8人それぞれが大きく違う色を持つことでも知られるStray Kids。8人のソロパフォーマンスからはそれぞれの個性と進化がはっきりと見てとれた。 ■8人それぞれの世界観 トップバッターのハンは躍動感あふれるロックチューン「Hold my hand」を披露。伸びやかなハイトーンの歌、歯切れのいいラップ、後半はエレキギターをかき鳴らして美しい歌声を聞かせ、オールラウンダーとしての才を遺憾なく発揮。ハンからバトンを渡されたリノはあまりにも端正な顔立ちとダンスの実力から「踊る彫刻」と称されているが、今回のソロ曲「Youth」は意外にも爽やかで軽快な楽曲。瑞々しいボーカルとかわいらしいダンスを笑顔を浮かべて披露するリノの姿は新鮮だった。 スンミンは月をバックにアコースティックギターを爪弾きながら「As we are」を繊細な少年性を宿した美しい歌声で披露し、5万5千人を酔わせた。ヒョンジンは手足の長さを生かしたダンスと特徴的な声質によるラップが投入された「So Good」を披露。エッジーなビートに合わせて踊っているのにバレエダンサーのような華麗さが滲んでいたのもヒョンジンならではだ。 うなだれた様子で椅子を持って花道からメインステージに移動したのはバンチャン。椅子を置いて座り、ビジョンに左目がゾンビのように白くなったバンチャンが映るとオーディエンスは絶叫した。ソロ曲「Railway」の世界観を憑依させたようなパフォーマンスを繰り広げ、最後は白いジャケットを脱ぎ、タトゥーシールで彩られた美しい背中を露わにしたかと思ったら気を失ったかのような表情と所作でステージの下に落下していった。