「菊次郎の功績学びたい」 生徒10人を台湾へ派遣 鹿児島県龍郷町
鹿児島県龍郷町の青少年ミュージカル「KIKUJIRO」に出演する中学3年と高校1年のメンバー計10人は20日、竹田泰典町長を表敬訪問し、24~28日の日程で実施する台湾交流事業への抱負を述べた。台湾宜蘭市などを訪れ、初代宜蘭庁長を務めた名誉町民西郷菊次郎の足跡をたどる。生徒たちは「菊次郎翁の功績を学び、3月公演のミュージカルに生かしたい」「現地を実際に見るのが楽しみ」と期待に胸を膨らませた。 龍郷町と宜蘭市は、西郷隆盛の息子で龍郷出身の西郷菊次郎が縁となって2018年に交流を宣言。交流事業は両地域の関係を深めるとともに町の人材育成などが目的。生徒の派遣は今回が初めて。 菊次郎の半生を題材としたミュージカルには町内の小中高生らが出演。第4期生の40人が今年5月から練習に励んでいる。 県立大島高校1年の女子生徒(16)は「初の海外でどきどきわくわくしている。今回の経験を自分の財産とし、他のメンバーにも伝えてミュージカルに生かしたい」と抱負。竹田町長は「町の子どもたちが菊次郎翁の後に続くように国際交流を広げていくことがうれしく、胸が熱くなる。大いに楽しんで知識を深めてほしい」と激励した。 台湾では菊次郎が庁長時代に建設した堤防の記念碑や博物館を巡るほか、宜蘭市長や現地の高校生らとの交流も予定している。台湾にはミュージカルの第1期生として初代菊次郎を演じた要田ののかさん(21)が鹿児島大学の交換留学生として滞在中で、今回の通訳を担うという。 派遣生は来年1月6日に交流事業の報告会を開く予定。第4期生のミュージカルは3月15、16の両日、龍郷町で公演される。