新型コロナ禍のJ2長崎の異例取り組みが話題…活動自粛中の選手に英会話、社労士、WEB制作など各種資格取得機会を
長崎県内では先月17日を最後に、新型コロナウイルスの新規感染者が確認されていない。累計感染者が17人のまま推移し、そのうち15人がすでに退院している状況を受けて、長崎は36日ぶりにトップチームの活動休止解除することを決定。11日から練習を再開させている。 すべての選手やコーチングスタッフらを3つのグループに分けて、クラブハウスやロッカールームなどでの三密を回避。練習中も選手同士がソーシャルディスタンスを守り、飲料水などの共有も中止するといった感染予防対策を徹底した上で、当面はすべて非公開で調整を進めていく。 先月16日に発令され、4日に延長が発表されていた緊急事態宣言を、他の38県とともに14日に解除する方針を政府は固めている。実際に解除された後は練習の強度も徐々に上がり、全体練習への移行をへて、やがてはリーグ側で7月以降の公式戦再開が議論されていく流れになるだろう。 再開後はすべてのカテゴリーで、週に2試合を戦う過密日程が待つ。リオデジャネイロ五輪で日本代表を率いた手倉森誠監督のもと、3シーズンぶりのJ1復帰を目指す長崎も例外ではない。サッカーが戻ってくるなかで、資格やスキルの習得を両立させる日々は困難を伴うはずだが、それでも長崎はホームページ上で今回のプロジェクトが、いわゆる「アフターコロナ」も見すえていると謳う。 「選手がチャレンジする様子の発信を通して、ファンや長崎県民の皆様に元気と、在宅時間を活用したスキルアップを啓発したい」 今回の共同プロジェクトは10月末まで行われる。長崎は合格や修了まで8人が演じていく頑張りや奮闘ぶりを収めた動画を、非公開で行われる日々の練習の様子とともにクラブの公式YouTubeチャンネルに随時アップ。ファンやサポーターのもとへ配信していく予定だ。 (文責・藤江直人/スポーツライター)