新型コロナ禍のJ2長崎の異例取り組みが話題…活動自粛中の選手に英会話、社労士、WEB制作など各種資格取得機会を
アメリカの応用言語学者ポール・ピンズラーが確立した、音声を「聞いて真似する」「質問に答える」を反復することで、瞬発的に話せる会話力を養成するメソッドがピンズラー式となる。数多くの言語に対応しているなかでアメリカ英語を選んだ理由を、柏レイソル、名古屋グランパス、セレッソ大阪、2度目のグランパスをへて、長崎でプレーして2シーズン目になる玉田はこう綴っている。 「英語に興味があり、英語でコミュニケーションを取れるようになることで、将来に役立つと思うので」 昨夏に湘南ベルマーレから期限付き移籍し、今シーズンからは完全移籍に切り替え、キャプテンも拝命した25歳のMF秋野央樹。そして、リオデジャネイロ五輪代表のDF亀川諒史も、ピンズラーアメリカ英語を受講する。まもなく27歳になる後者は、ユニークな受講理由を綴っている。 「息子がインターナショナルスクールに通っていて、英会話を楽しみたいと思っています!」 25歳のFW吉岡雅和がメンタルトレーニング、24歳のMF米田隼也が発酵食品ソムリエ、31歳のMF大竹洋平がプログラミング・WEB制作入門、18歳のルーキーFW植中朝日が実用ボールペン字をそれぞれ受講する。そのなかで過去20年間の平均合格率が7.6%で、2桁に達したのが10.6%だった2007年度の一度しかない国家資格、社会保険労務士の取得に挑むのがDF鹿山拓真だ。 「学生時代から興味のあった資格で、ずっと独学で勉強をしていました」 ホームページ上で社労士への憧憬の思いを明かした鹿山は長崎市で生まれ育ち、長崎南山高から東海学園大学をへて昨シーズンに加入した身長190cm、体重77kgの大型センターバック。1年目はカップ戦で13試合に出場した23歳は、超難関資格の取得へ向けて抱いてきた夢を今回のプロジェクトで加速できる喜びを、13日に更新した自身のツイッター(@shika_official_)でこう綴っている。 「僕の人生まだ23年間ですが人生、挑戦の連続です。挑戦に失敗はない。と僕は思います。(中略)このチャレンジが沢山の方のやる気や勇気に繋がるように。今できることを全力で。頑張ります!」