【水川かたまりさんが体験】自分のためにお茶を点てる「マインドフルネス茶道」って?
瞑想好きだというお笑いコンビ・空気階段の水川かたまりさん。今回は、かたまりさんとともに、心を整えられるとウワサの「マインドフルネス茶道教室」を訪ねました。そもそも、マインドフルネス茶道って? 「マインドフルネス茶道」を開発された、一般社団法人日本テーブル茶道協会代表理事の神林浩子先生に、一般的な茶道との違い、茶とマインドフルネスの関係などについて教えてもらいました。 水川かたまりさんが実践する「気軽な瞑想」
「マインドフルネス茶道」とは? 普通の茶道との違いは?
かたまりさん:さっそくですが、「マインドフルネス茶道」とはなんでしょうか? 神林さん:大前提として、実はお茶を点てること自体がマインドフルネスなんです。マインドフルネス=瞑想することだと思う方もいるのですが、そうではなくて、「今、ここ」に集中した心の状態をマインドフルネスと言います。つまり、一服の茶を点てるというプロセスに「今、ここ」に集中できるということなんですね。 かたまりさんはご存じだと思いますが、「マインドフルネス」が注目されている理由は、脳の疲れが取れてスッキリしたり、不安やストレスを司る扁桃体が縮小し、海馬という脳部位が活性化して、幸福度が上がったり、能力アップするという科学的裏付けがあるからです。一般的には「今、ここ」に集中できるような精神状態を作る手法の一つとして瞑想が用いられているのですが、お茶のお点前を通して、雑念を手放して不安やストレスから解放し、心身のコンディションを整えようというのが、「マインドフルネス茶道」です。 かたまりさん:一般的な茶道との違いはなんでしょう? 神林さん:まず、お点前をする前に自分の状態を知る作業を行います。そして、呼吸瞑想をして、集中力を高め、全身に血液が巡って五感が研ぎ澄まされた状態でお茶を点て、頂戴します。その流れが一般的な茶道と大きく違うところです。そうすることで、一般的な茶道よりもより、自分にフォーカスし、心を整える効果があると考えています。かたまりさん、呼吸瞑想は聞いたことはありますか? かたまりさん:そうですね、日常生活の中で実践しています。例えば犬の散歩の途中、公園のベンチに座って10分ほど呼吸だけの集中する時間を設けるようにしているんです。犬を待たせてるのでちょっと申し訳ないんですけど……。でも、サウナに入った後のようなすっきりとした気分になるし、感覚もシャープになる感じがして、日常で続けています。 神林さん:とてもいいですね。また、一般的な茶道は、お客さまをもてなすために点てますので、基本的には自分で点てたお茶を飲むことはありません。その点「マインドフルネス茶道」では、自分で点てたお茶を自分で飲みますので、その部分も違います。 飲んでいただく方のことを思って、器を選んだり美しい所作を心がけたりするのが茶道のおもてなしですが、そんな思いやりの心を自分に向けることで、自分をいたわり、癒す効果もあるのではないかと思います。 ◆一般的な茶道と「マインドフルネス茶道」の違い <茶道> ・お客さまをおもてなしするためにお茶を点てる(意識は外に向けている) ・茶道の流儀に従い、お点前をする <マインドフルネス茶道> ・自分のためにお茶を点てる(意識を内に向ける) ・お点前をする前に、自分の状態を知るための作業を行い(チェックシートを使用)、呼吸瞑想で集中力を高める マインドフルネス茶道の効果 ・自分の状態を知ることができる ・集中力を高める ・雑念を手放し、不安やストレスから解放される ・セルフケア効果がある