両親が老人ホームに入居することになったのですが、夫婦で暮らす2人部屋はあるのですか? その他にどのような種類の施設があるのですか?
夫婦で同居するメリット・デメリットは?
まず、メリットは以下の3点です。 1.これまでどおり一緒に生活できる 環境の変化はストレスの原因となります。一緒に生活するというこれまでと同じ環境で過ごすことができるので、ストレスの軽減や精神的な安定につながります。 2.費用が抑えられる 一般的に同じ施設に夫婦が入居する場合、1人部屋を2室契約するよりも、2人部屋1室を契約するほうが割安になります。ただし、部屋の広さや設備等によっては、個室2部屋を契約する場合と同じような金額になる場合もあります。 3.子どもに心理的負担がかかりにくい 親が自宅に夫婦だけで暮らしていると、特に昨今の特殊詐欺事件や異常気象などのニュースを聞くと「2人だけで大丈夫だろうか」などと不安になる場合があります。また、どちらかに介護が必要になった際も負担がかかる場合があります。しかし、両親がそろって入居していればそのような心配事が軽減されるというメリットもあります。 次にデメリットは以下の2点です。 1.ストレスになる可能性がある メリットの1の逆になりますが、家とは違いワンルームマンションのような作りになっていますので、狭い空間で四六時中顔を合わせることになります。できるだけホーム内で行われるレクリエーションやイベントなどに参加して、うまく息抜きをするのも大切です。 2.住み替えリスクがある 注意点の3で記載したように、ご自身あるいは配偶者の健康状態等によってはその部屋に住めなくなるリスクがあります。また、移転後は1人部屋になりますので、費用の割安感というメリットがなくなります。
早めに動くことが大切です
前述のように、老人ホームの2人部屋というのはあまりありません。将来的に自宅から引っ越すことを考えているのであれば、元気なうちにいろいろな施設を見学しておき、いい物件を探しておく必要があります。 お子さんも自宅での2人暮らしより心配が減ることが多いので、希望に合った施設が見つかるといいですね。 執筆者:田久保誠 田久保誠行政書士事務所代表
ファイナンシャルフィールド編集部