“世界へのランウエーであり続けたい”渋谷、原宿、竹下通り―「TOGA」デザイナー古田泰子さんと「VOGUE JAPAN」ティファニー・ゴドイ編集長が語るポストコロナ、アジア台頭、SNS時代のファッションとは? 「渋谷半世紀」~若者の聖地の今~
コロナ後に日本の若者たちのファッションを巡る行動が急に変わったと指摘する専門家も。古田さんは、若い人たちの購買行動やSNSによる変化については前向きに捉えているという。 「トーガの女性服には、ずっと前から男性ファンが多くいたので、男性服も作り始め、男女の服を同じ売り場に置こうとした。でもカテゴリーを決めるのはお店側やバイヤーの人たちなので、『メンズの売り場でレディースの服は置けない』という問題が起こった」。そのため、ユニセックスのブランド「TOGA TOO(トーガ トゥ)」を立ち上げたところ、男女の垣根がなくなり売り場の問題も一気に解消されたという。 「たったこれだけのことだったんだなって思った。世の中のシステムやそれを動かす人、ネットのスピード感を恐れずに行動すれば、いろいろな可能性が広がると思う」 「社内の若いスタッフたちはSNSの使い方が本当に上手なので、お客さんとSNS上でのキャッチボールができるようになった。おかげで、若い人たちの買い物の仕方も良い方向に変化している気がするかな」とも話した。 ▽社会の出来事を映し出す役割
トーガのインスタグラムは、世の中の情勢にもアンテナを張りながら、ブランドの意思を表明するツールとして活用されている。 古田さんは「社会で起きている出来事でファッションと関係ないことは一つもない。自分たちの生活や考え方と密着していると思ってもらい、それがトーガのデザインやビジュアルに表れているということを分かってもらえれば」と話す。 ティファニーさんも「24年にヴォーグジャパンは25周年を迎える。これから世界でシビアなことがいろいろあると思う。その中で、どんな感じで女性にも男性にも社会的に役立てるのか?ということを考えている」「ヴォーグジャパンはリーダーであり、インフルエンサー。他の人がまだやったことがないことを紹介できる場所でもある。ファッションを楽しみ、それをパワーとして、私たちが出す情報からエネルギーを受け取ってほしい」と語る。「これからの日本をつくる若い人、そして大人も、そこから未来を描けるようなドキドキすることを感じてもらいたい」
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