「キングオブコント」で泣いた…産後2ヵ月のバービーが職場に復帰して思ったこと
育休は年単位が多いと知らなかった
でも、仕事で関わってくれている人に迷惑をかけるわけにいかない。「期間は提示しなくては」ということで、産後になってやっと本気で育休について考えるようになった。 恥ずかしながら、一般的な育休は年単位だということを初めて知って驚いた。 私が知ってる産休明けとは、某カリスマ歌手が産後1ヵ月でライブを遂行したとか(まさに本人の希望で産後8週以内に復帰したケースだ)、某有名モデルが産後とは思えぬ姿をInstagramに披露したとかで、ネットニュースでの情報しか知らなかった。 産後ってそんなにしんどいの? 体を休める「産休」のほかに「育休」ってたくさん必要なの?産後の心身を相当甘くみていたようだ。 急に焦ってきて、マネージャーに相談した。「1ヵ月で復帰ってヤバいらしい」と。 そこから、自分の年齢、体力、育児の環境などを加味しながら、具体的な見通しをつけるために色々と調べてみた。 産後うつ発症のリスクは産後2週間がピークだという記事を見たことがある。記事内には、慣れない育児の疲れが溜まる頃だと理由が述べられていた。睡眠不足やホルモンのバランスもあると思う。 実は産後うつには1番びびっていた。妊娠を継続させるために増加し、妊娠中ピークになる女性ホルモンが、出産によってゼロに近い数値になるとあちこちで聞いていたし、私はホルモンのモンスターっぷりをよく知っていた。 PMSなどに悩んで、生涯でたったティースプーン1杯しかないというホルモンに振り回されている、影響を受けやすい自覚があったからだ。
夫が育休中でも……
仕事復帰は、子どもが産まれてから、体調を考慮しながら徐々にしていくということにした。「お仕事いつでもお待ちしています」スタンスの私のようなタレントに、仕事がまわってくる保証はない。 だが今、想像してたよりも焦りは少なく、朝ドラを見ながら赤ちゃんの寝顔をのぞく時間を噛み締めている。 とはいえ、産後2ヵ月。1日があっという間に過ぎていく。そして、穏やかな時間だけではなく、途方に暮れる瞬間ももちろんたくさんある。 うちは幸い、夫が3ヵ月半の育休取得中で、今のところ1人だけで赤ちゃんをケアすることはあまりない。そして、夫が犬の散歩に出ているほんの1時間弱、赤ちゃんが泣き止まなかっただけで理性を失いそうになる。 泣き声がリフレインしていくような、頭に血がのぼるような、引くような、なんともいえないこの感覚の延長線上に、様々な事件が起こっているのだと想像がついてしまう自分にぞっとしたこともある。決して別世界の話ではない。 向いてないんじゃないか、この先親としてやっていけるのか、そう感じてしまう瞬間もある。 育休を取っている夫のほうが、私より家事や赤ちゃんのお世話に向いている。そう感じて、心から感謝すると同時に、母親としてどうなのか?と自分が嫌になるときも。 いや、母親=家事育児と決めつける必要はないと言い聞かせても、そういう思いが離れないときがあるのだ。 だが、この環境じゃないと私は仕事復帰に前向きになれなかったかもしれない。