プロレスは「一番合わない格闘技」 70歳の現役レスラー藤波辰爾…1日でも長く“リングに”
■2013年に長男デビュー 体の張りに「悔しいですね!へへへ」
──いつまでも戦っていたい気持ちがありますか? ファンとか周りの人は多分、中には「藤波、そろそろいいんじゃないか」っていう人もいるでしょう。でもこれはもう自分はまあ、ただ自分が一つの自分のケジメというのか…。いつかは、それは体がもうリングに上がることすらも難しくなってくる時があるでしょうが、その時はしょうがない。リングシューズを脱ぎますけどね。 リング上に、1日でも上がっておきたいなってのはありますね。 ──今の年齢だから見せられる戦いもきっとあると思います。 そうですね。だからやっぱりプロレスって…。やはり一番合わない格闘技に自分が飛び込んできちゃってんだけど、反対にそれが今、こうやって一番長くいるっていうのは不思議でならない。 幸い、うちの息子(※2013年デビュー・LEONA)がレスラーになったというのも、全く一緒で、彼も格闘技を全く知らないところから。学生時代ずっとゴルフしかしてないので。それがある日突然、プロレスという世界に目覚めたというのか…。 だから僕は息子と今張り合ってますよ。いつもだからね。今は別々に住んでいますけどね。時たま会うと、息子の方が体の張りがいいんですよ、水をはじくような感じで。僕なんか水が染み込んでくるからね。へへへ。 ──悔しいですか? 悔しいですね。まだでも気持ちの中では「そうはいかん!」って。 ──プロレスって不思議なのは、これまでの人生が滲むとかあるじゃないですか。立っているだけで存在感で目がいく。 それは幸せですよね。本当にこう、ファンの方がやっぱりそういう中で見てくれる人がいるってのがね。