成長を続けるグミ市場で カバヤ のタフグミがこだわる商品力。「連食性」を生み出す味わいの秘密とは
「連食性」の秘訣は味わいに変化をもたせること
DD:ブランドのイメージは守りながら、性別問わず好まれるフレーバーを選定するのは難しそうです。 荒殿:王道のフレーバーを選ぶということは大前提としてありますが、もっとも大事にしているポイントは、「やみつき感」です。社内では、「連食性」という言葉を使っており、連続して食べたくなるという意味で、ひとつ食べて満足にならないような設計にしています。 1度食べたらやみつきになり、次もどんどん食べたくなるような仕立てになることを重視してフレーバーを開発しています。フレーバーに加えて、単純にずっと甘かったり、酸っぱかったりではなく、甘さと酸味の絶妙なコントラストも連食性を生み出す秘訣です。 DD:フレーバーがあのやみつき感を生み出すのにそれほど大きな意味を持っていたとは、考えていませんでした。 荒殿:王道のフレーバーのなかで、連食性を実現するために、「タフグミ」では、ひとつの商品のなかに同じフレーバーで少し違う味わいを用意することがあります。 たとえば、グレープ味でも、程よい甘さの「グレープα」とスッキリとした酸味の「グレープβ」をひとつの商品にすることで、飽きさせない連食性の高さを実現しています。こうした商品はあまり市場にはなく、「タフグミ」の特徴でもあると自負しています。 DD:同じフレーバーでも少し違った味わいにするというアイデアはどのように生まれたのですか。 荒殿:私はもともとお菓子が好きで、幼い頃からグミをよく食べていました。ひとつのパックにいろいろな味が入っているアソートのグミを食べた時、好きではない味はよく残っていました。 子どもの頃から感じていたこの「課題」をなんとか解決したいという思いが、同じフレーバーで2種類の味わいを生み出すきっかけです。そのフレーバーが好きな方は、違いを楽しみながらも好きなフレーバーだけを食べることができ、商品のファンになってくれるのではないかという考え方で実現しました。