【ニキビ治療の新しい切り札!?】“イソトレチノイン”の真実を皮膚科医が徹底解説!〈副作用は?効果は?〉
何をしても治らなかったニキビに対する切り札として話題になっているイソトレチノイン。本当にどんなニキビでも治るのか? 重大な副作用があるというのはホント? どんな感じで服用するの? イソトレチノインに関する真実を、皮膚科医に聞く!
教えてくれたのは…花房火月 理事長
はなふさ皮膚科
イソトレチノインって何? ニキビや毛穴に効くって本当?
皮脂分泌を抑制することでニキビを根本から改善! 花房火月 理事長 イソトレチノインはビタミンA誘導体の一種であり、皮脂腺にアプローチして皮脂分泌を抑え、さらに皮脂腺そのものを小さくしてくれる内服薬です。ニキビの根本原因である皮脂に働きかけることで、根本改善が期待できます。また、オイリー肌の解消、過剰な皮脂分泌で目立つ毛穴などにも効果はありますが、副作用もある薬なので、リスクをしっかりわかったうえで使うべきでしょう。
イソトレチノインを使った治療法を詳しく教えて!
適量をしっかり内服することで再発が防げる 花房火月 理事長 まず診察、血液検査をしてから、その人に合った量のイソトレチノインを処方。翌月も同様に診察、血液検査をし、副作用がなければそのあとは3ヵ月に一度採血しながら服用してもらいます。摂取量を増やす場合はその都度、採血をするのが基本です。治療期間ですが、累計内服量が120から150mgになるとほぼ再発しなくなるというデータがあるため、体重50㎏の人であればイソトレチノイン30mgを7~8ヵ月ほど服用する計算になります。飲み始めて2~3ヵ月でかなりの方にニキビができなくなりますし、もう少し低用量でも十分に効果があるように思います。でもしっかり通常量を飲んだほうが再発はしにくいですね。
イソトレチノインはどんな人におすすめ? 適応の見極め方は?
保険治療で治らなかった重度のニキビに 花房火月 理事長 ニキビが繰り返し出てきてしまう人、体にニキビが多くある人、すぐにニキビが跡になりやすい体質の人、保険治療の薬を2~3ヵ月試しても治らなかった人、そして最重症のニキビの人に、内服薬として処方されます。皮脂に働きかけることでニキビ改善を狙う薬なので、乾燥肌なのにあごまわりにだけニキビができるような、いわゆる“大人ニキビ”には向かないこともあります。