なんと、端から数字を落としていっても「やっぱり素数」になった…学校では学べない「数学センス」は「身近な例から一般化するクセ」だった
少しだけ定義を変えると「新たな世界」が見えてくる
次に,右から1個ずつではなく,2個ずつ落とすものを考えてみよう。 72701は素数で,右から2つの数を落としていった727,7も素数である。 少し定義を変えると,新たな世界が見えてくるのが数の面白いところである。 *数学センスを磨くポイント* n桁の素な素数が存在しないとn+1桁の素な素数は存在しないので, 素な素数は有限個のみしか存在しない。具体例から一般化する思考のクセを身につけよう。 * * * 身近にはさまざまな数字があふれている。次は、月日に注目して、素数を考えてみよう。 3月3日を「303」,4月3日を「403」,11月14日を「1114」のように見立てると,どの日が素数になるだろうか? たとえば、3月の日にちを上記のような見立てで表すと、次のようになる。 3月……素数はどの日で、何日ある? 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 このうち、素数はいくつあるだろうか? 中学数学で磨く数学センス 数と図形に強くなる新しい勉強法 中学3年間で学ぶ重要ポイントを抽出し、教科書では習わない視点でとらえなおす「新しい時代の新しい勉強法」──。「数を図形でとらえ」「図形を数でとらえる」=「数学する力」が誰でも身につく!〈理系に強い子ども〉に育てたい親世代へのヒントも満載!
花木 良(岐阜大学教育学部准教授)