阿部一二三、2大会連続金メダル。強さの秘密は⚪︎⚪︎トレーニングにあった⁉
パリオリンピック柔道男子66kg級決勝が7月28日にシャンドマルス・アリーナで行われ、東京2020オリンピック金メダリストの阿部一二三(あべ・ひふみ/26)選手がブラジルのリマ選手を破って五輪連覇を達成。2大会連続、日本柔道通算50個目の金メダルを手にした。オリンピックの2連覇は、日本の柔道では8人目となる。 【写真】大迫力!阿部一二三選手のウエイトトレーニング
決勝では隅落、袖釣込腰の合わせ技一本で五輪連覇を達成した。阿部選手は本大会4試合で相手に技のポイントを一つも奪われずに優勝。 パリ五輪前の取材で阿部選手は"受けの強さ"の重要性について語っている。 「柔道は投げられなければ相手に隙をつくることもないし、投げられなければ負けない。そう考えると、投げられないために受けの強さを磨くことは、本当に大切なんだと改めて実感しています」 さらにその力を磨くために重要なのは体幹だと続けた。 「体幹強化。まさしく柔道の受けの強さに関わるトレーニングをしています。僕は体幹トレーニングが多い気がしますね。よくよく考えたら、小さい頃から父親に言われてやっていたのも体幹トレーニングが多かったです」 若い柔道家へのアドバイスをもらうと、やはり体幹トレーニングを勧めてくれた。 「自分が小さい頃から続けてきて、効果を実感できていることといえば、やはり体幹トレーニングでしょうか。雑誌やネットで調べたらたくさんやり方も出てくるし、自重でも全然いいと思うので、ぜひ取り組んでほしいです。たとえばマシンをガシガシやったりする〝ザ・筋トレ〟のような種目は見た目もカッコいいし、もちろんそれが大事になる時期もありますが、地味でキツいことが一番効くし、伸びると僕は思う。経験からいっても、地味なトレーニングって逃げがちなんです。そこを耐えて続けることが一番柔道の強さに繋がっていくし、一番自分のプラスになると思います」 体幹を支える腹筋種目はほとんど毎日実施しているという阿部選手。地味なトレーニングの積み上げで掴んだ勝利。前人未到の4連覇に向けて28年のロサンゼルスオリンピックでの「3連覇」を宣言した。
取材:藤村幸代 構成:FITNESS LOVE編集部 撮影:Ap,inc.