横浜創英が延長戦の末、湘南工科に2-1で競り勝ち関東大会へ
令和6年度関東高校サッカー大会神奈川予選準決勝2試合が5日、川崎市UvanceとどろきスタジアムByFujitsuで行われた。 【フォトギャラリー】横浜創英 vs 湘南工大附 第2試合では横浜創英と湘南工大附が対戦。試合は延長戦の末、2-1で横浜創英が勝って決勝進出を決め今月25日から千葉県で開催される関東大会への出場権を得た。 試合は膠着状態が長く続いた。4-4-2の布陣を敷き長短のパスを織り交ぜ相手陣内に攻めこむ横浜創英に対して、守勢を保ちながらカウンターを仕掛ける湘南工科。互いに決定機がなければ、大きなピンチもない、ボールが前後に大きく行きかう展開となった。 この試合、初めての決定機は後半30分、相手守備陣のスキを突いた湘南工科FW9成田琉生(3年)が右足で滑り込み、流し込んだが惜しくも枠外。 これが合図となったのか、ゲームが大きく動いていく。同32分、湘南工科DF5鈴木陽竜(3年)が自陣のペナルティエリア内で相手選手にファールを与え、一発退場。 大型ヴィジョンに映し出される0-0の表示。訪れた700人の観衆の誰もが延長戦に入ると思われた後半39分ついに得点が生まれた。 横浜創英はDF16河井誠治(3年)が右サイドからゴール中央にクロス。これをキャプテンMF11川上哲平(3年)が左足で押し込み、均衡を破った。しかし、後半アディショナルタイム40+6分、湘南工科はFW17成田梨甫(3年)が決め、土壇場で追いつき試合は延長戦となった。 追加点のないまま迎えた延長後半2分、横浜創英はロングボールに抜け出したFW9古垣太樹(3年)がGKと1対1になりながら、決めきって、待望の追加点。これが決勝点となり、横浜創英が2-1で湘南工科に競り勝った。 後半開始から起用された殊勲のFW9古垣はどんどん縦に仕掛けるようにと指示を受け、ピッチに送り出された。この指示が実った。 100分におよぶ苦しい試合をFW9古垣は「相手の中盤が多い分、セカンドボールが拾えきれませんでした。それでも相手を押し込むことはできていたので、それほど心配はありませんでした」と答えれば、先制点を決めたMF11川上は「落ち着いて自分たちのサッカーをしようとみんなと話しをしていました、後半もしっかりできていて得点に結びつけました。(後半の)最後失点しましたが、ひとりこちらが多かったので、冷静にパスをつなぐなか、古垣選手が決めてくれたので自分たちのサッカーで勝つことができました」と手ごたえを語った。 一方、横浜創英の宮澤崇史監督は手放しでは喜んでいない様子だった。「関東大会出場の切符をかけた重要な戦いでしたが、なにせこの暑さが敵になって、運動量をもって、攻撃に出ていけませんでした。二重三重の分厚い攻撃ができず、単発な攻撃となってしまいました。また相手が10人になったから、こちらに妙な余裕が生まれてしまい、スピードダウンして勢いがなくなってしまいました。ボールを持ててしまう分、プレースピードが遅くなってしまいました」と攻撃面での課題を口にした。 6日の決勝戦に向けMF11川上は「(決勝進出して)ホッとしている部分はありますが、気持ちを切り替えます。目の前の試合を勝って、関東大会に臨みたいです」と意気込みを語った。 なお、決勝は、横浜創英と日大藤沢のあいだで行われる。 (文・写真=佐藤亮太)