王族の子どもなのに継承権がない? 各国王室の婚外子エピソード
裁判所によって命じられたDNA検査でアルベール2世とデルフィーヌは親子であることが証明され、2020年1月、前ベルギー国王は彼女が血のつながった我が子であることを正式に認めた。BBCによると、裁判所はアルベール2世にDNA検査を受けさせるため、命令を1日拒否するごとに5,000ユーロの罰金を言い渡していたという。 写真/アーティストとして活動してきたデルフィーヌ。「Concept」と題された自身の作品と。2007年、ブリュッセルで撮影。
その後、デルフィーヌは王族としての権利と称号を得る権利についても主張。彼女の訴えは認められ、王位継承権は有さないもののザクセン=コーブルグ家の王名を名乗る権利を得て、ベルギー王室の一員として正式に認められた。今日では他のロイヤルメンバーと共に公式行事に出席する姿も見られる。また、アルベール2世の死去の際には、異母きょうだいであるフィリップ現国王とアストリッド王女、ロラン王子の3人と共に遺産を相続することになっている。 今年56歳になったデルフィーヌ王女は、自分が欲しかったのは称号やお金ではなく、「ただ他の兄弟姉妹たちと同等に扱って欲しかった」と語っている。 写真/ラーケンの聖母教会で毎年行われる追悼ミサに出席。2列目中央がデルフィーヌ王女。前列右が異母きょうだいとなるフィリップ現国王。