王族の子どもなのに継承権がない? 各国王室の婚外子エピソード
大公はタマラがジャズミンを出産後、一方的に関係を断ったと言われている。 アルベール2世大公は2006年、前述のアレクサンドルを認知した11カ月後に、DNA検査を経て当時14歳のジャズミンについても自分が生物学的父親であることを明らかにした。ジャズミンが父親に初めて会ったのは11歳でモナコを訪れた時だと言う。 写真/モナコ大公の実子であることが明らかになり、世界から注目を浴びるようになったジャズミン。2006年5月、シークレットサービスに付き添われながら当時通っていたパームデザートの学校から出てくるところ。
以後ジャズミンは節目の誕生日に父親を訪ね、祖母グレース・ケリーにちなんだプリンセス・グレース賞授賞式にも定期的に出席するなど、関係は良好なようだ。 大公は長年、秘密の銀行口座から元愛人や婚外子たちに多額の資金を援助をしていると言われており、6年前にはジャズミンに300万ドル(4億円超)のNYのアパートメントを買い与えたという話も。 写真/2018年4月、テニストーナメントのモンテカルロ・マスターズをロイヤルボックスから親子で観戦するジャズミン・グレースとアルベール2世大公。
ご存じの通りアルベール2世大公には正妻シャルレーヌ妃との間に、2014年に生まれた双子、ジャック公世子とガブリエラ公女がいる。大公の子どものうちモナコ公位継承権を持つのはこの2人のみ。前述のアレクサンドルやジャズミンは双子とも仲良くしているそう。
デルフィーヌ王女(ベルギー)
私生児から一転、王女に ベルギー前国王アルベール2世とシビル・デ・セリス・ロンシャン女男爵の間に1968年に私生児として誕生したデルフィーヌ・ボエル。彼女は7年に及ぶ長い法廷闘争を経て、2020年に認知を勝ち取ってベルギー王女となった。
アルベール2世は即位する以前の1966年から1984年まで、18年にわたりセリス・ロンシャン女男爵と不倫関係にあったと言われている。2005年にデルフィーヌは自分の生物学的父親がアルベール2世であることを主張。健康上の理由からアルベール2世が生前退位を行った2013年に認知訴訟を起こした。 写真/ベルギー前国王アルベール2世と妻のパオラ妃。2人は1959年に結婚して、フィリップ国王、アストリッド王女、ロラン王子の3人の子どもをもうけた。