2024年は富裕層の7割が「資産増」、世界のお金持ちの投資方法を調べてみた
2024年も、世界的な株式や暗号資産の価格上昇が話題となっています。富裕層も積極的に投資をしていますが、2023年からどの程度増えたのでしょうか?今回はスイスの銀行が公表したレポートなどをもとに、富裕層の資産増について解説します。 【図版】日本の超富裕層~マス層における保有資産の推移
■世界の富裕層の多くは資産が増加した スイスの銀行「ジュリアス・ベア」は、富裕層に関するレポート「グローバル ウェルス&ライフスタイル 2024」を公表しています。富裕層の贅沢品やライフスタイルへの支出などに関してまとめたレポートです。 同レポートでは、富裕層の資産増についても触れています。 ■70%の富裕層は資産が増加 レポートの調査対象となった富裕層のうち、70%が資産が増加したと回答しました。 富裕層は資産増をさらに加速させようとしており、富の創出を優先リストの上位に位置づけました。よって、調査対象のすべての地域において、富裕層の投資意欲が高まっています。 ■投資のリスクレベルは地域によって異なる 米国株の一時的な急落など、若干の金融混乱があったものの、富裕層は高い収益を得るために依然としてリスクをいとわない傾向です。ただし、投資リスクに関しては地域的な差も見られます。 アジア・パシフィック地域や中東では、自己の金融関連の知識や資産増加に支えられ、投資のリスクレベルをさらに高めています。これに対してヨーロッパと北米では、今後の見通しについて保守的です。 ■日本の富裕層の資産も増加している 野村総合研究所は2023年3月に、日本の富裕層の人数や資産額に関する調査結果を公表しました。富裕層とは資産額1億円以上5億円未満、超富裕層を資産額5億円以上と定義しています。 レポートによると、日本の富裕層および超富裕層の資産額の推移は下記のとおりです。 2015年:272兆円 2017年:299兆円 2019年:333兆円 2021年:364兆円 日本の富裕層と超富裕層の資産額は、2年ごとに30兆円ほど増加する傾向です。最新年度の数字はありませんが、世界的な株高などによってさらに増加しているものと考えられます。