NZ、犬レース廃止へ けがや殺処分多く
【シドニー時事】ニュージーランド(NZ)政府は10日、合法的なギャンブルとして興行されている犬レースを2026年に廃止する方針を発表した。 多くの競走犬が酷使され、けがをしたり、殺処分を余儀なくされたりしており、動物福祉の観点から問題があると判断した。 犬レースには狩猟犬種のグレイハウンドが出走し、観客らは着順を予想して金を賭ける。NZでは年間約4800回行われている。報道によると、21年に競走犬の232匹が死に、900匹が負傷した。業界を管轄するピーターズ副首相は「負傷率の高さは容認できない。廃止が正しい道だ」と述べた。 廃止までの1年8カ月を移行期間とし、2900匹の犬の里親を見つけるとともに、約1000人の業界関係者の再就職を進める。NZ議会は10日、不必要な殺処分を防ぐ法案を可決。来年に犬レース非合法化の法案を審議する予定だ。