中日・高橋宏斗、大リーグ新人王・スキーンズのメンタリティーに刺激 来季はNPBナンバーワンへ気合 クラウン賞ファンミーティング
第43回ドラゴンズクラウン賞(中日スポーツ主催、愛知トヨタ協賛)の最優秀選手賞に輝いた中日の高橋宏斗投手(22)が7日、中日屋内練習場で同賞投票者の中から抽選で選ばれた20人の前で行われたファンミーティングに登場。先発の大黒柱に向けて著しい成長をみせている右腕は同学年で大リーグ・パイレーツのポール・スキーンズ投手(22)のメンタリティーに刺激を受けて来季は日本球界ナンバーワン投手を目指す。 ドラゴンズでMVPと言える選手に贈られるクラウン賞。小松辰雄、山本昌、吉見一起、大野雄大、柳裕也―。最年少タイで受賞者に名を連ねても、高橋宏が満足することはない。チーム、個人として上を目指す決意をファンの前で示した。 「来年こそは僕が引っ張っていくぐらいの気持ちを持ってチームを勝たせたい。NPBではナンバーワンになれるように、今年より成績を残せるように頑張ります」 12勝4敗と一人で8個の貯金をつくり、防御率は1・38。9月が始まるまでは0点台を維持し、54年ぶりの”0点台投手誕生”も視野に入る無双ぶりを見せた。「来年は8月、9月と状態が落ちてくるところで状態をもう一個上げていけるようにやっていきたい」としっかり先を見据えた。 刺激を受けている同い年の投手が海の向こうにいる。パイレーツ・スキーンズ。11月に行われた国際大会「ラグザス presents 第3回 プレミア12」の21日の米国戦(東京ドーム)での登板前。外国人選手のスイング軌道を参考にするためにメジャーの試合映像を見ていた。強く印象に残ったのが同じ2002年生まれの剛腕がみせた投球だった。 100マイル(約161キロ)を超える直球が最大の武器。「相手が真っすぐと分かっていてもどんどん突っ込んでいく。僕の場合、真っすぐで待たれているんじゃないかと思うと、一個でもコントロールミスしないようにと少しマイナスな面が出るときもあった。それが感じられない。投球のメンタリティーがすごい」。言葉には”本物”に触れた喜びがあふれていた。 全米ドラフト全体1位で指名され、新人王にも輝いたスキーンズに憧れるばかりじゃない。「前までは雲の上の存在でした。それが最近は自分もこのレベルにいきたいと思うようになりました。僕もまずは真っすぐ。球速は速ければ速いほどいいけど、バッターの反応が良くなるように自分の感覚を大事にしながらやっていきたい」。心技体に磨きを掛け、来季はもっと多くの栄冠を手にする。
中日スポーツ