【高校ラグビー】ベスト8が決定! 「想像していた以上に、本当に最高の場所だった」京都工学院は国学院栃木の分厚い壁のまえにあと一歩及ばず...常翔学園は天理との激戦を制して準々決勝へ 大阪桐蔭・桐蔭学園の優勝候補が早くも1月3日激突!
前半終了間際に自慢のディフェンスがくずれて連続失点した天理。しかしサイドの変わった後半、すぐさま立て直します。鋭い出足で再び攻撃のリズムをつくると後半5分、今度は、1年間鍛え上げてきたモール巧みに押し込んでHO稲塚潤選手がトライ、12対10とPGでも再逆転が可能な2点差まで詰め寄りました。2点差となってさらに激しさが増す両チームの激突、この後は身体をぶつけ合う音が聞こえてくるような、息詰まる攻防の時間帯が続きます。 どちらに試合の流れが傾くのか、詰めかけた観衆も固唾をのんで見守る中、先に流れを引き寄せたのは常翔でした。天理のタッチキックのミスを突いて逆襲すると、縦に強いランナーが繰り返し体を当てながら、天理陣内深くまで攻め込んでいきます。 そして後半の27分、天理ディフェンスの白い壁に跳ね返されながらも、何度も何度も縦をついて攻撃を継続すると、最後はCTB園田攻晴選手が、タックルを引きずりながらゴールラインぎりぎりにトライ、17対10と再び点差を7点にひろげました。それでも、天理にとっては、1チャンスで同点可能な7点差、このあとのキックオフから気迫のこもった攻撃を仕掛けると常翔学園を22mラインの内側にくぎ付けにして、インゴールに迫ります。あと1本パスが通ればトライという場面をつくりますが、常翔学園も粘り強く、集中力の高いディフェンスでゴールラインを割らせません。 最後は、モールで攻め込もうとした天理のボールを常翔学園がもぎ取ってノーサイド。天理の気迫の攻撃を全員で防ぎ切った常翔学園が17対10で勝利。井本主将が「ゲーム中の遂行力、自分たちがやらなければならないことを、焦らずにしっかり遂行できていたのが勝利につながった」と語った常翔学園が、チームとしての成長を感じさせる戦いぶりで花園の全国大会では、初めて天理を撃破して3大会ぶり30回目のベスト8進出を果たしました。 3回戦の結果は以下の通り、関西の強豪同士の対決となった、東海大大阪仰星(大阪)と報徳学園(兵庫)の対戦は、前半から東海大大阪仰星が報徳学園を圧倒。初戦の2回戦で佐賀工に苦戦した反省をもとに用意周到な準備で報徳学園の強みをけした上で、前半のうちに仰星らしい多彩な攻撃で4つのトライを奪って勝負を決めました。31対5で勝利してベスト8進出です。