【高校ラグビー】ベスト8が決定! 「想像していた以上に、本当に最高の場所だった」京都工学院は国学院栃木の分厚い壁のまえにあと一歩及ばず...常翔学園は天理との激戦を制して準々決勝へ 大阪桐蔭・桐蔭学園の優勝候補が早くも1月3日激突!
第1グラウンド第4試合、常翔学園(大阪)と天理(奈良)の名門校同士の対決は、最後の最後まで勝負の行方が分からない激闘となりました。春の近畿大会では、追いつ追われの大接戦を演じた両チーム。この試合も、攻守が目まぐるしく入れ替わる一瞬たりとも目が離せない展開となります。先制したのは天理。試合開始のキックオフから素早い出足で攻め込むと、強いコンタクトが自慢の常翔学園に対して一人一人がしっかりと身体をあてて攻撃のリズムをつくります。そして開始1分、SO安川和志選手の絶妙のキックに反応したWTB坂田弦太郎選手が、インゴール右隅でボールを押さえてトライ。あっという間に5点を奪います。 いきなりのビハインドを背負った常翔学園、それでもあせらず反撃します。勢いに乗って攻め込んでくる天理に対して、全員が体を張ってピンチをしのぐと、縦に強いランナーが、鋭い突破をみせて攻撃を演出していきます。しかし、高いワークレートを武器に複数の選手が突き刺さるタックル繰り出す天理のディフェンスの前に、なかなか敵陣深くまで攻め込むことができません。その後は両チーム無得点のまま、瞬く間に時間が過ぎていきます。 常翔学園にようやくチャンスが訪れたのは、前半の22分を過ぎてから。FB松井成悟選手の完璧なキックで天理陣内22mラインの内側まで攻め込むと、FW陣が圧力をかけて天理のペナルティーを誘発します。ゴール前中央絶好の位置でのペナルティー。PGも考えられる場面でしたが、常翔学園・井本章介主将はあえてスクラムを選択。得意のスクラムで天理を押し込んでさらに敵陣深くまで攻め込んでいきます。そして29分、そのスクラムを押し込んだ後、SH元橋直海選手が、ディフェンスの薄くなったサイドついて中央にトライ。ゴールも決めて7対5と逆転に成功します。 さらに、ラスト1プレーとなった前半のロスタイム。センタースクラムのチャンスをつかむと、全員が素晴らしい集中力をみせてチャンスをものにします。再びスクラムを押し込んだ後、常翔らしい縦への連続攻撃を仕掛けると、最後は左に展開してWTB正脇俊輔選手がトライ、12対5と点差をひろげて前半を折り返しました。