東芝メモリと米ベインキャピタルが会見(全文1)数年後、東証上場が目標
3次元フラッシュメモリの製品群、SSDについて
先ほど来からSSDということを申しておりますけれども、これは3次元フラッシュメモリの製品群でございます。ここに写真として載せてある製品は、全て64層を使った製品でございまして、すでに出荷しているという状況でございます。先端分野ではシェアということで、いろいろな見方がございますけれども、私どものSSDはハイエンドのSAS、それからクライアント向けとしてPCIeという新しい規格が今、伸びておりますけれども、そこに集中しているという状況でございます。 64層の状況でございますけれども、われわれとしては昨年来から64層に切り替えておりまして、昨年度末では約6割ぐらいが3D NANDに変わったと。今年は約8割方を3D NANDで出荷していくというふうに切り替えを進めているところでございます。下のほうにコメントがございますけれども96層については、すでに認定用のサンプルということで認定活動を進めております。NANDフラッシュ、3Dで特に重要なのはコントローラーでございますけれども、この辺もラインアップのキーとなりますので、引き続き強化をしてまいります。 また従来にない製品、特に使い勝手の良いSSDということで、ソフトウエアとして【クモスケール 00:17:25】と。これはSSDの使い勝手を良くするダイレクトにアクセスしているようにSSDをマネジするソフトウエアでございますけれども、そういうのも含めてシステム側の使いやすさ、利便性を図っていきたいというふうに考えております。 BiCS FLASHでございますけれども、従来から64層、それから96層ということで技術的な優位性をキープすると、これからもキープするということがまず第一。それからそれによるコスト料、これも引き続き、国内での工場というハンデを乗り越えて頑張っていきたいというふうに思います。さらなる技術の進化ということでコメントしてございますけれども、この集積度、それからコストということを考えますと、ここに掲げたような技術が非常にポイントになるというところでございまして、特にこの辺を新しい技術センターを中心に頑張っていきたいというふうに考えております。 生産体制ということでございますが、基本はお客さまの要求に応えるということで生産能力を拡大していきたいということで考えております。世界最大というふうに、フラッシュメモリ工場についてはコメントしてございますけれども、いろんな数字がございますけども、ギガバイトベース、要するにメモリの記憶容量ベースで考えますと、この四日市工場1つで約4割というレベルに達してございます。もちろん出力についてはWestern Digital社さまとシェアするということになります。この工場については、スマート化ということでビッグデータ、AIを活用して生産の効率アップ、歩留まり改善等をやってございます。 今、18年夏に完成する第6棟の生産を立ち上げてるというところでございます。ここで今、メインは64層としてスタートしますけれども、96層に切り替わっていくというのが第6棟の状況でございます。 さらなる成長へということでございます。需要拡大を見据えまして、生産設備の投資を継続的、あるいは機動的にベインさんと共に実施していきたいと考えております。また、人材確保という意味では、19年度の採用ということで、メモリグループ全体で700名程度を今、考えて進めておるところでございます。岩手の立ち上げでございますけれども、7月、来月ですね。来月から製造棟の建設を開始しまして、2020年に量産を開始するという基本計画で今のところ進めてまいります。実際の量産設備の投資については、マーケットの様子を見ながら適宜判断していくということになると思います。 研究開発の加速という意味では、先ほど来、申し上げていますとおり、四日市でメモリの開発センターをオープンいたしました。ここでは次世代のメモリ開発、それから現在の3D NANDのさらなる進化というところに注力してまいります。現状のリソースにさらに2年間で500人程度増員するという計画もございます。 まとめでございますけれども、私どもは今、BiCS FLASH、3D NANDのビジネスに重心を移してございます。18年3月では約6割近くをギガバイトベース、3Dに変えておりますし、18年、平均では8割近くを3Dに変えるという計画で進めております。マーケットがスマホの高機能化、一番大きいのはデータセンターですけれども、そういうマーケットの成長をちゃんと捉えるように、生産能力も確保してまいります。全体のマネジメント投資という意味では、ベインキャピタルさんの強いバックアップを得て、ガバナンス体制もちゃんとキープして、頑張っていきたいというところでございます。 これまでと違うところはやはり迅速な意思決定、それから投資に対する財務面での支援があるというところが新しいところでございます。私ども、東芝コーポレートから独立したということもございまして、新しいブランドの構築、先ほど来からお話ありましたように、3年程度をめどにしたIPOへの備えというところを今後、ベインさんと一緒にやっていきたいと思います。 いずれにしても大きな目標は、東芝メモリとして企業価値の向上を目指すと。それからますます厳しくなるグローバルな競争をベインさんと一緒に勝ち抜いていくというのが非常に大きな目標でございまして、これに向かって全力でやっていきたいというところでございます。以上、ご説明申し上げました。 司会:当方からのご説明は以上です。それではご質問をお受けいたします。恐縮ですが、ご質問はその場で挙手いただき、係の者がマイクをお渡ししますので、御社名とお名前をお申し出ください。なお、秘密保持契約の観点から、一部お答えできない内容も出てきます。あらかじめご了承ください。では、よろしくお願いします。じゃあそちらの2列目の、手を挙げている方。真ん中。 【連載】東芝メモリと米ベインキャピタルが会見 全文2へ続く