【UFC】平良達郎がフライ級5位に! 8ランクアップで王座挑戦の可能性高まる──フライ級タイトル戦線を読む
2024年6月15日(日本時間16日)の『UFC Fight Night: Perez vs. Taira』(U-NEXT見逃し配信)のメインイベントで、フライ級5位だったアレックス・ペレス(米国)を、2R TKOに下した平良達郎(THE BLACKBELT JAPAN)が18日、UFC同級ランキングで、13位から8ランクアップの5位にランキングされた。 【写真】5位にランクされた自身の画面を見せる平良 平良は、同大会で「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」(5万ドル/約780万円)を受賞する組み技の強さを披露。ペレスからバックを奪い、おたつロックから煽ってのグラウンドへの引き込みでペレスを負傷させ、TKO勝ち。戦績を「16戦無敗」とし、UFCでの「日本人最多6連勝」を記録していた。 5位のペレスを下した平良は、13位から8ランクアップでペレスに取って替わって5位に。それは、平良が完全に王座挑戦圏内に入ったことを意味する。 UFC世界フライ級王者のアレッシャンドリ・パントージャは、5月に当時UFC3連勝をマークしていた10位のスティーブ・エルセグの挑戦を受けている。 そこには、挑戦者候補が軒並み負傷や、パントージャに敗れているという事情があった。 パントージャに続く現1位はブランドン・ロイバル。2位はそのロイバルにスプリット判定で敗れたブランドン・モレノ。勝者ロイバルは負傷のため、5月ブラジル大会に間に合わず、敗れたモレノは休養を発表している。さらに両者は昨年パントージャにいずれも判定で敗れている。 3位には、UFC5連勝中のアミール・アルバジがつけているが、2月のモレノ戦を負傷でキャンセル。 そして4位に留まっているカイ・カラフランスは、5月に王者パントージャと好勝負を展開したエルセグと(現9位)との試合が8月に決まっている。5位だったペレスは平良に敗れてトップ5を明け渡し、7位にランクダウン。 そして、6位のムハンマド・モカエフと8位のマネル・ケイプが7月に対戦する。そのモカエフがペレス戦の勝利が「判定」だったこと。また、8位だったマテウス・ニコラウがペレスに「KO負け」していることから10位にランクダウン。 かくしてペレスに「フィニッシュ勝利」した平良は5位にジャンプアップした。 「(王者の)パントージャに年内に挑戦したいと思っています。ただ、マネルとモカエフの勝者にも、すごく興味があります」と語っていた平良。 次期挑戦者候補は、7月28日(日本時間29日)の『UFC 304』でのモカエフvs.ケイプの勝者か、それとも平良を含むトップ5ファイターが、コンテンダーに相応しい活躍を見せるか。 トップ5内で王座挑戦経験が無いのは、3位のアルバジのみ。UFC5連勝ながら、2月のモレノ戦をキャンセルしたアルバジは、6月1日に「1年以上の休養を経て、復帰を楽しみにしている。誰と対戦するのを見たい?」とアピールしている。しかし、2023年6月の前戦カラフランス戦がスプリット判定の微妙な勝利だったため、王座挑戦までに鮮烈な勝利が必要とも考えられ、また、8.17 カラフランスvs.エルセグの豪州大会の結果も、コンテンダー争いに影響してくるだろう。 試合直後の会見で、「日本人初のUFCチャンピオンが誕生する場所として、日本大会で(タイトルマッチを)やれたらめちゃくちゃ最高です」と語った平良。 MAM16戦無敗、うち12試合をフィニッシュ。これまで日本人が誰一人成し遂げられなかった「UFC6連勝」をマークした平良には、もしかしたら、日本大会を待たずに、王座挑戦の機会が訪れるかもしれない。 ◆UFCフライ級ランキング(6月18日付) 王者 アレッシャンドリ・パントージャ 1 ブランドン・ロイバル 2 ブランドン・モレノ 3 アミル・アルバジ 4 カイ・カラ・フランス(8.17 エルセグ) 5 平良達郎(6.15 vs.ペレス) 6 ムハンマド・モカエフ(7.27 vs.ケイプ) 7 アレックス・ペレス(6.15 vs.平良達郎) 8 マネル・ケイプ(7.27 vs.モカエフ) 9 スティーブ・エルセグ 10 マテウス・ニコラウ 11 ティム・エリオット 12 マット・シュネル 13 タギル・ウランベコフ(6.15 ジョシュア・ヴァン戦がウランベコフの体重超過で中止) 14 ダビッド・ドボジャーク 15 コーディ・ダーデン(7.20 ブルーノ・シウバ)