10月の機械受注、民間需要は2・1%増の8698億円…「持ち直しの動きに足踏み」の基調判断は据え置き
内閣府が16日発表した10月の機械受注統計によると、企業の設備投資の先行きを示す「民間需要」(船舶・電力を除く、季節調整値)は前月比2・1%増の8698億円だった。プラスは4か月ぶり。製造業からの受注が5か月ぶりに増加に転じ、全体を押し上げた。基調判断は「持ち直しの動きに足踏みがみられる」と据え置いた。
製造業は12・5%増の4368億円と大幅に増えた。電気機械のほか、パルプ・紙・紙加工品、鉄鋼業も伸びた。非製造業は1・2%減と2か月ぶりに減少し、4484億円だった。前月の発注が多かった通信業や金融業・保険業などで反動減が出た。
農林中金総合研究所の南武志氏は「製造業は、世界経済の動向を見極めるため投資に慎重な姿勢を続ける可能性がある一方、非製造業は人手不足などで増加傾向をたどる」と分析する。