ウォーレン・バフェットのバークシャー社がドミノ・ピザ株を買った理由(海外)
思い切った挑戦
プール・コープの株は2024年7月初めに300ドルを下回り、2021年11月に記録した570ドル超のピークから大きく下落した。この下落がバークシャーの購入のきっかけになった可能性がある。 スイミングプールの機器、部品、消耗品やプール関連製品の卸売業者であるプール・コープは2023年に売上高55億ドル(約8525億円)、純利益は5億2300万ドル(約810億6500万円)を計上したが、いずれも2022年からは大幅に減少していた。 バークシャーは、クレイトン・ホームズ(Clayton Homes)やアクメ・ブリック(Acme Brick)など数多くの建設関連企業を所有している。また、バークシャーは卸売業者のマクレーン(McLane)を所有していることもあり、バフェットと彼のチームはこの業界に精通している。 その結果、プール・コープはバフェットの「得意分野」の中にしっかりと収まっている。バフェットは、自分が理解できるものだけに投資するよう心がけているという。 ドミノ・ピザもプール・コープも、株価収益率(PER)で見ると割安とは言えない。しかし、株式市場全体が史上最高値付近で推移している今、これらの企業は次に来るお買い得な投資先かもしれない。 どちらの企業も目立たないビジネスをしているという点で、バークシャー・ハサウェイの投資スタイルに合っているようだ。 ピザを配達したり、プール用品を供給したりすることは、華やかでも革新的でもないが、地味な企業は市場で過小評価されがちだ。これらの企業の株は派手なテック企業の株よりも割安な価格で取引される傾向があるため、一般的に市場全体が急落しても安定しており、影響を受けにくい傾向がある。 これらの会社への投資額は他の大きな投資に比べて少ないため、バフェットが公の場で言及することはないだろう。そのため、バークシャーが珠玉の銘柄を買ったのか、それとも不発弾をすくい上げたのかを見極めるのは投資家たちに任されている。
Theron Mohamed