「タイパ」重視の若手社員に「俺の背中を見て育て」はNG 働きやすいのに退職率が高い会社の落とし穴
彼らはもっと挑戦の機会を求めているのです。 ここできちんと対話をしておかないと、本当にやる気のある人は辞めてしまいますし、ぶら下がりでいいやという人しか残らなくなるでしょう。 もし適材適所ができないような会社の状況であれば、それもきちんと若手に説明し、その限られた状況の中でもどんな役割や成長を期待しているのか、言語化して共有してあげましょう。
怒るよりも傾聴と対話を心がける
1on1だけでなく、日頃からのコミュニケーションも重要です。 昔のように「俺の背中を見て育て」はもう死語です。 コミュニケーションが苦手な人は管理職には向いてないと思ったほうがよいと思います。 「コミュニケーション・コスト」という言葉があります。 効率性を重視して、「無駄話は仕事に支障をきたす」と思っている管理職は、若手としっかりコミュニケーションを取ることも重要な仕事だと理解すべきでしょう。 若手を従える管理職としては、相手が退職してしまってからでは遅いのです。 不満や悩みは、早いうちに話してもらえる関係性を構築しておくのがベストです。「話しやすさ」も重要な管理職のスキルです。 1on1のような時間を定期的に取るのはもちろんのこと、業務でもこまめに声をかけながら伴走を心がけます。
リクルートワークス研究所が行った調査によると、2019~2021年卒の新入社員は、4人に1人が「新入社員期に上司・先輩から叱責される機会が一度もなかった」と答えており、それ以前と比べても大きく増えました。
リクルートワークス研究所の調査によると、社内の状況も大きく変わり、「失敗が許される職場である」「休みがとりやすい」「成長や昇進の見込みがある」などの回答の割合は、どれも大きく数字を伸ばし、職場に対してポジティブな認識も増えているようです。
みんなが必ずしも最初からネガティブな姿勢で入社しているわけではないのです。希望を胸に入社したのに、活躍の場がなかったり、挑戦、そして失敗を受け入れる環境がなかったりすることによって、やる気をなくしてしまうようです。