【オータムリーグプレビュー】昨年同様、本命不在の激戦が最後まで続く可能性大
100回目を迎える今年のオータムリーグは、1巡目と2巡目で1試合ずつ各チームと対戦する形で行われる。昨年は白鴎大がオータムリーグとインカレの二冠を達成したものの、上位校との実力差が紙一重。オータムリーグは専修大、日本大、日本体育大の3チームが13勝6敗で並び、5位と6位も東海大と大東文化大が12勝7敗という成績だったことでも明らかだ。
新年度の戦いを簡単に振り返ってみると、春のトーナメントで日本体育大、新人戦で東海大が優勝。初夏の新人インカレでは、新人戦でベスト4の中央大が頂点に立ったことでも、昨年同様に実力拮抗の戦いが繰り広げられる可能性が高い。
二冠の原動力となった脇真大が卒業してBリーグ入りした白鴎大は、トーナメントはベスト16、新人戦がベスト8という結果に終わった。網野友雄コーチが李相佰やウィリアム・ジョーンズ・カップなど、U22代表を指揮するために離脱した影響か、チーム作りに時間がかかっている。8月10日から行われたWUBSでは、最後のペルバナス・インスティチュート戦が唯一の勝利で7位に終わったが、網野コーチは「リーグ戦に向けていい準備になった」と前向きだ。
白鴎大で注目した選手は、司令塔でU22代表の佐藤涼成とフィジカルが非常に強い留学生のモンガ・バンザ・ジョエル。昨年U19ワールドカップを経験した小川瑛次郎と八重樫ショーン龍の3Pシューター陣に当たりが出ると、白鴎大のオフェンスはよりパワーアップする。昨年は負けた4試合の失点がいずれも76点を超えたが、昨年同様に多くの選手がディフェンスで貢献し、70点未満の試合を増やすことができれば、間違いなく上位に食い込んでくるだろう。
トーナメントで2連覇を成し遂げた日本体育大は、高さと長い腕を武器にペイント内のディフェンスで強烈な存在感があるムトンボ・ジャンピエール、昨年のU19日本代表で堅実な仕事をする小澤飛悠、シューターの石川響太郎らスターター5人のレベルは高い。2か月強で22試合を戦い抜くためには、彼らをバックアップする選手たちがステップアップできるかが成功へのカギになるだろう。