田中将大は「巨人にマッチする」 球団OBは猛プッシュ「菅野が抜ける穴はかなり大きい」
プロ野球巨人の元投手で大リーグでもプレーした野球解説者の高橋尚成氏(49)が2024年11月25日までにユーチューブを更新し、楽天を退団する田中将大投手(36)の今後について、自身の見解を示した。 【動画】今季初登板で奮闘する田中 ■「生涯楽天で終わるのかなと思っていたが...」 田中は24日にユーチューブを更新し、来シーズン楽天と契約を結ばないことを発表した。 動画の中で田中は「来季はどこでプレーするのかまだ何も分からない状態だが、今はいいコンディションで、いいトレーニングを積むことができている」などと語り、現役続行の意思を見せた。 スポーツ紙の報道によると、田中は球団から今シーズンの年俸2億6000万円(金額は推定)から減額制限(1億円超えは40%)を超える年俸を提示されたという。 現役時代、田中とグラウンドで言葉を交わす仲だったという高橋氏は、田中の退団に「正直びっくりしました。ヤンキースから楽天に行ったときに、生涯楽天で終わるのかなと思っていたので、残念といったら残念」と率直な感想を述べた。 高橋氏は、田中の日本球界、大リーグでの経験を高く評価しており、今後は複数球団による争奪戦を予想した。その中で、巨人OBでもある高橋氏は、現状の巨人の戦力を分析し、田中の巨人入りをプッシュした。 「(巨人が取ったら)若手にいい影響力を与えると思う。今回、菅野(智之)投手が抜ける穴はかなり大きい。精神的な穴もすごく大きい。もちろん成績の方も大きいが、精神的な柱がいなくなってしまうような感じになる。戸郷(翔征)は今回プレミア12ですごくいい経験をして、チームに帰ってくるが、戸郷投手とは違うベテランの柱があると、逃げ道だったり、若手選手がどうしたらいいかと迷ったときに相談にいける。それを考えると、ジャイアンツにマッチすると思う」
「ぜひジャイアンツで200勝を迎えてほしい」
大リーグのニューヨーク・ヤンキースから復帰して4年目の今シーズンは、23年10月に受けた「右肘関節鏡視下クリーニング術」の影響で大幅に出遅れた。1軍での登板は9月28日のオリックス戦1試合のみで、5回を投げ6安打4失点だった。 高橋氏は田中の戦力的価値について、こう分析した。 「勝ち星は時の運。そこは何とも言えないが、(過去に)20数試合はローテーションに入って投げているので、これは間違いなくいいと思う。去年はケガの影響があったと思うが、あまりにもよくなさ過ぎた、というのも自分の中で分かっていると思う。来年にかける思いはかなり強いのではないか。取れば成績を出す可能性もあるので、これはジャイアンツが取る価値があると思う」 そして、昨年に受けた右肘の手術が来シーズンに及ぼす影響について、元投手目線で次のように解説した。 「あれだけの投手なのでいろいろ考えて、こういう風にした方がいい、ああいう風にした方がいいと、考えながらやっていると思う。来年の開幕には必ず間に合わせて、いいピッチングが見られると信じている。そこは揺るがないと思っているし、200勝まであと3勝なので、その3勝をぜひジャイアンツで200勝を迎えてほしい」 田中は楽天で11年間プレーし通算119勝。大リーグのニューヨーク・ヤンキース時代の78勝と合わせて現在、日米通算197勝を記録し、節目の日米200勝まであと3勝に迫っている。