【オータムリーグプレビュー】昨年同様、本命不在の激戦が最後まで続く可能性大
トーナメント2位の専修大は、特別指定選手として昨季三遠ネオフェニックスで活躍する試合があった浅野ケニー、U22代表でウィリアム・ジョーンズ・カップに出場した介川アンソニー翔、シュート力と非凡な身体能力を持つ松野遥弥ら、高い能力と可能性を秘めたタレントが揃う。昨年はリーグ戦もインカレも頂点まであと一歩という結果に終わったが、浅野、介川、松野がビッグ3を構成してチームを牽引できれば、頂点に立つことは十分にありうる。
トーナメントでベスト16敗退に終わった東海大は、新人戦で頂点に立った。2年前の高校バスケット界を沸かせた轟琉維を筆頭に、中川知定真、ルーニー慧、赤間賢人、佐藤友と将来有望な下級生たちがいる。また、留学生のセンターとしてムスタファ・ンバアイが入学したことで、インサイドの攻防で不利になる機会が減ることも、昨年までのチームとは違う。ただし、チームを牽引しなければならない選手は、4年生になったシューターの西田陽成だ。
昨年のインカレで3位だった筑波大は、トーナメントも新人戦もベスト8に残れなかった。チームとして出遅れた感もあったが、夏の台湾遠征で得た経験がリーグ戦でプラスに働いてほしいところ。ひざの大ケガから復活した岩下准平が、福岡大附属大濠高時代のような勝負強さとゲームメイクを見せられるかが、筑波大がいい結果を出すために欠かせない要素の一つになるだろう。
昨年のリーグ戦が3位、インカレがベスト8と悔しい結果に終わった日本大は、今年度のトーナメントも新人戦も5位。4年生となったコンゴロー・デイビットは、今年も得点とリバウンドでチームを牽引するだろう。アグレッシブさが持ち味の泉登翔がシュートで好不調の波が小さくなることと、2022年にU18代表だった山田哲汰の貢献度アップは、優勝争いに絡むためにも必要だ。
トーナメント3位の大東文化大は、非凡な得点力とゲームメイク力を兼備した塚本智裕に注目。オールラウンダーの可能性を秘めた富山仁貴を擁しているが、彼の能力を最大限発揮するには塚本の存在が欠かせない。学生選抜の一員として白鴎大に勝ったWUBSでは、肝心なところで3Pやドライブでフィニッシュできる勝負強さを、リーグ戦で発揮することが期待される。