【京都金杯】「昨年勝った時と同じ」サクラトゥジュールとのコンビで重賞〝連勝〟 キングが明かしたVプラン
[GⅢ京都金杯=2025年1月5日(日曜)中京競馬場、芝1600メートル(4歳上)] 5日の中京競馬場では今年の中央競馬幕開けとなる第63回GⅢ京都金杯(芝1600メートル)が行われ、6番人気のサクラトゥジュール(セン8・堀)が優勝した。勝ち時計1分33秒5(良)。年明けから短期免許を取得したレイチェル・キングとの再コンビで、昨年の東京新聞杯に続く重賞2勝目を飾った。ベテラン馬の底力はもちろん、ムラ馬の力を存分に引き出した名手の手腕も存分に光る一戦となった。
光ったレイチェル・キングの手腕
重賞勝ちの実績は上位であったが、去勢明けの8歳馬という点やトップハンデ58キロが嫌われたのか、6番人気の低評価に甘んじたサクラトゥジュール。しかし同馬の最大の長所である活気と力強さは全く失われておらず、ゴール前では人気を集めていたシャドウフューリー、ロジリオンの間をこじ開けるようにして突き抜けてみせた。 もちろん8歳セン馬のパフォーマンスや堀厩舎の手腕はたたえられるものだろうが、今回の勝因の大きな部分を占めるのは鞍上の好騎乗だ。序盤は折り合いに専念してロスのないインぴったりを回り、手応え十分に迎えた直線で追い出しを始めたのはラスト2ハロンの標識を過ぎてから。余裕を持って進路を探し、前に開けたわずかなスペースに迷わず突っ込んでいったことで、ムラ駆けタイプと評されるサクラトゥジュールの勝負強さを引き出してみせた。 「去年勝った時(東京新聞杯)と同じようなプランで前半はリラックスして走らせた分、最後に勝負強い脚を見せてくれました」と満面の笑みを見せたキング。3度目のコンビですっかり手の内に入れたパートナーへの絶大な信頼感がにじみ出ていた。続けて「去年に続いて来日できたことをうれしく思いますし、こうして重賞を勝てたこともファンの皆さまのおかげだと思っているので、これからも応援をよろしくお願いします」と初日から存在感をアピールしたキングは、昨年の短期免許来日時の16勝を軽くクリアする活躍を予感させた。 衰え知らずの走りを見せて重賞2勝目を飾ったサクラトゥジュールは、左回りのマイル巧者であることも改めて証明。ベストパートナーであるキングとのコンビが実現するかは今のところ不透明ながらも、今年はGⅠの舞台で8歳馬が勇躍する姿を見られるかもしれない。
東スポ競馬編集部