高配当ファンドの本命か? 新投信「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」をレビュー
配当タイミングは年4回
設定から1年も経っていないため、その実力を現段階で評価することはできない。 参考までにS&P500はこの1年で4500ドル台から6000ドルを超えた。対してSCHDが目標とする「ダウ・ジョーンズUSディビデンド100インデックス」は、5100ドル台から6000ドル台に上昇している。キャピタルゲインで考えるなら、そこまでパフォーマンスは高くなさそうだ。 だが、本ファンドは高配当を売りにしており、年4回の収益分配がある。短期の収益では、インデックスファンドを上回るかもしれない。 前述の通り、本ファンドの投資対象となっている米高配当ETFはSCHDで、直近の配当利回りは約3.5%だ。米高配当系ETFには他にもHDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)、VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)などがあり、SCHDの分配金利回りは平均的といえる。 なお信託報酬は0.132%。米国高配当株ファンドの信託報酬は0.12~0.19%であり、相場通りの水準だ。ちなみにいくつかの「米国高配当ETF」比較サイトを参照すると、類似ETFのなかでもSCHDは、もっとも「配当収益とキャピタルゲインのバランスが良く、安定志向の投資家に適して」いると、評価されている。 参考までに、VYMに投資する米国高配当株ファンド「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」と比較してみよう。VYMの配当利回りは2.6%で、実質信託報酬は0.19%。配当報酬を目当てとするなら、今回取り上げた「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」(約3.5%)の方が魅力的だ。 なお、最初の配当日だった11月25日前後の推移をみると、26日の1万1352円をピークに軟調に推移している。配当日後に売りが出たというよりは、目標とする「ダウ・ジョーンズUSディビデンド100インデックス」の推移に沿った動きといえるだろう。