【高校ラグビー】Aシードの石見智翠館は祝原主将の負傷が響いて完封負け
◇全国高校ラグビー準々決勝 石見智翠館0―12国学院栃木(2025年1月3日) 初のAシードだった石見智翠館が8強で敗退した。国学院栃木に0―12の完封負け。No・8祝原久温主将(3年)が右ヒザを痛めて「背番号16」でベンチスタートとなり、攻撃力低下を否めなかった。 後半26分、出村知也監督(35)は「行ってくれるか」と祝原を呼んだ。2トライ2ゴールで逆転できる状況で流れを変えたい。「祝原が入った時の雰囲気はぐっとくるものがあった」と指揮官は振り返る。智翠館フィフティーンが闘志を高めたことは間違いなかった。ただ、祝原は本来の躍動するような突進を見せることはできず、そのままノーサイドの笛を聞いた。 「右ヒザは1日の関商工戦で痛めました。病院には行ってないので状態は…。ヒザをケガしたことがなくて、しんどい感じで。試合に出られないキャプテンがどんな顔していいのか。ただただ申し訳ない」と祝原。「ベンチにいる時はみんなを信じて。一年間やってきたことはできたかと思う。ミスが出た自分たちと取り切ったコクトチ(国学院栃木)さんの差が出た」と涙はなく、冷静に話した。祝原は帝京大に進学する。高校日本代表候補にはフッカーとNo・8で選ばれているが、大学ではフッカーに専念するという。ヒザを治して、新しい舞台でも日本一を目指す。