新聞をビリビリに破いてすぐ捨てる…「話が抜群におもしろい人」が毎朝やっている意外なルーティン
■新聞はほぼ見出しを見るだけ 【新倉】そんなこと全然知らなかったです。法学部では、立場の弱い借主の権利は当然保護するべきだよねって勉強したんですけど、国によって事情は違うわけですね。 【高井】ちょっと調べると分かるんだけど、都内のマンションの賃料、新規の契約分は着実に上がってます。数年前に借りた物件との差がものすごく広がっている。 【布施川】なるほど。新しい住人には今の相場通りの家賃で貸せるわけですから。 【高井】つまり、これから引っ越すと、家賃は高くなるかもってことだね。都心の不動産とか新築マンションの値段が上がっているって話はしょっちゅう出るんだけど、それがついに家賃に波及してきた、という重要ニュースなわけです。 【高井】僕は毎朝、新聞をバーッとめくって、興味ある記事を破っちゃう。破ったやつは後から読む。読むかどうか迷うやつも、とりあえず破っちゃう。破らないで読む記事もあるけど、ほぼ見出しを見るだけだから、この作業は10分か15分で済む。で、破り取ったページ以外はもう捨てちゃっていい。 ■教養はこうやって仕込む 【新倉】確かに、10日間ですでにけっこうな量の新聞紙の束が積み上がっているんですよね。 【高井】それが紙の新聞の最大のデメリットなんだよね。だからこまめに捨てる。破った紙面は、たとえば仕事の合間にコーヒー飲もうかな、みたいな時に読む。読んで、もういいな、と思ったら、それもその日に捨てちゃう。取っておきたい記事だけ、ストックしておく。 1週間か2週間分たまったら、棚卸し的に読み返すというか見返す。時間が経つと、「なんでこれを取っておいたんだ?」みたいなのもあるから、それは捨てる。「これは」という記事はもう1回読む。 【新倉】なるほど、復習のサイクルになってるのか。 【高井】そう! 記事には頭に入れておいた方がいい数字やファクトがあるでしょ。たとえばさっきの家賃の記事なら、1998年以降はずっと下落が続いたと書いてある。つまり「2000年代は家賃が一度も上がっていなかった」といえるわけ。 【新倉】スッキリした言い方になりました。 【高井】僕は「高井宏章と横川楓の『お金のハナシ』」っていうラジオのレギュラー番組を持っていて、そこで経済や投資についてフリートークや解説をやってるんだけど、家賃の話をしている時にサラッとそういうことが言えると、おおお、ってなるでしょう。