新型登場に期待大!!!!!!!! [スイフトスポーツ]こそMT入門車にぴったり!!!
現行型スイフトスポーツの生産終了が発表された。多くの人から愛されているモデルだが、次期型の登場のアナウンスはなし。後世に語り継ぎたい名車の1台であることに間違いはないが、中でもシフトフィールの気持ち良さは忘れられない。 【画像ギャラリー】イエローもいいけどブルーも素敵!!!!![スイフトスポーツ]ファイナルエディションがメチャイケ!!!!!!!(20枚) 文・写真:ベストカーWeb編集部
■大ピンチ到来!!突如MT車を運転する機会が!!
高校を卒業してまもない18歳だった頃の僕は、引っ越しの準備などもあって、すぐに大好きなクルマを運転するために必要な免許を取得するタイミングがなかった。その後、慣れないひとり暮らしにバタバタしていたが、19歳になってようやく教習所に通う時間を作ることができた。 取得するのは、もちろんMT。マニュアルだ。理由は単純で、自らの手でクルマを操作する感触を味わってみたかったからだ。教習者はコンフォートで、シフトやクラッチの操作方法や坂道発進などを学習。約4カ月後、念願のMT免許を取得することができたのだ。 ところが免許を取得したものの、クルマを購入できるほどお金に余裕はなかった。住んでいるエリアは自らが生まれ育った地域ではなく、土地勘もない。 レンタカーを借りてドライブする。そのような選択肢もあったが、道に迷ってもしまえばパニックになってしまいそうだ。そんなこともあって免許をしてから約2年間、一度もクルマを運転する機会に恵まれなかった。 大学を卒業して、就職のために上京することが決まった。入社後すぐに、クルマで出かけなくてはいけない仕事が入った。久々の運転、しかも複雑な首都高を駆け抜ける。かなりドキドキしたが、AT車だったので、アクセルとブレーキの踏み間違えに注意しながらドライブ。なんとか辿り着けた。 けれど、半年後に、MT車を運転しなくてはいけない機会が訪れてしまう。さすがに5年近く操っていないため、ブランクがありすぎる。そんなとき、ひとりの友人が手を差し伸べてくれた。
■MTの操作に自信を付けてくれたかけがえのない存在
友人が相棒と一緒に、待ち合わせの場所に訪れた。チャンピオンイエローを纏ったスイフトスポーツが、僕の目の前に立ちはだかる。街中を照らす街灯の光が、スイフトスポーツを照らしている。夜空が広がっているが、スイフトの真上は、なぜか明るく感じた。 「スイフトスポーツは本当に乗りやすいから、MT車の練習にはピッタリだと思うよ」と友人が優しく言葉をかけてくれた。そして手で握っていた鍵を、僕の手に預けた。5年近くMT車を運転していない僕にチャンスをくれた。無駄にしてはいけない。 絶対にぶつけてはいけないという想いで、僕はスイフトスポーツのシートに収まった。ブレーキとクラッチを同時に踏んで、イグニッションをオンにする。本当に久々の感覚だ。緊張で両ペダルを強く踏み込み、エンジンが始動した。 最初の鬼門は発進。絶妙なペダルワークが必要とされるからだ。ややエンジンが吹いてしまったが、クラッチが繋がった。よかった、エンストしていない。少し慣れてきたので、シフトアップ。小刻みに入るシフトフィールが、なんとも気持ちがいい。 次は、ややスピードをアップしてみた。加速してみてわかるボディ剛性の高さ。そして、エンジンもよくまわり、本当に運転しやすいクルマだと感動してしまった。おかげでMT車の運転にも慣れてきて、最高に楽しいナイトドライブとなった。 スイフトスポーツでMT操作の練習ができた後、何度もMT車を運転しているが、不安はなくドライブできている。基本の操作がしっかり学べて、ピリ辛な味付けで運転も楽しい。財布にも優しい価格帯なので、MTの入門車としてもぴったりな1台だと思う。 先日最後の特別仕様車が発表され、カタログモデルから姿を消すことがアナウンスされたスイフトスポーツ。新型スイフトスポーツの情報はなく、いつ頃登場になるのか、本当に世に出るのかも不明。けれど、まだ、さよならとは言いたくない。おかえりなさいを、言いたいから。