「AirPods 4(ANC)」をじっくりレビュー。「AirPods 3」「AirPods Pro 2」とはどう違う?
音質をチェック
続いて、音質をチェックします。まず、AirPods 4(ANC)とAirPods 3を交互に付け替えながら、楽曲を聴いてみます。一応、旧モデルは、2021年から3年以上使い込んだものなので、経年劣化はあるかもしれまんせんが、こうした場合の買い替え需要も想定して、どのくらいの差が出るものなのかを確かめました。 結果としては、AirPods 4の圧勝。全体的にサウンドがリッチになっており、特に低音域の解像度が高まって、迫力あるサウンドが楽しめるようになった印象です。 例えば、クラシックのピアノ曲を再生してみると、AirPods 3では「アップライトピアノを弾いている人を、部屋の入り口から眺めているような音」だったのが、AirPods 4では「グランドピアノを弾いている人を、ピアノのすぐ近くで聴いているような音」に変わります。最近はクラシックをよく聴くので、この差は臨場感がかなり変わるなぁ、と食指が動きました。 続いて、上位モデルの「AirPods Pro 2」との比較。 先述のピアノ曲で比べてみると、意外に音質の差はあまり感じません。密閉されているかどうかの差があるので、外部の音の聞こえ方には差が出るでしょうが、静かなところでじっとピアノの音を聴き比べる分には、差はわからないレベルです。ただし、これはピアノ曲のような限定的なジャンルでのお話…。 楽曲によっては、サウンドはAirPods Pro 2の圧勝です。例えば、EDMを交えたポップスのような楽曲になってくると明確に音圧の差が出ます。設定音量が変わらない状態でも、AirPods Pro 2の方が全体の解像感が高い印象です。 もし、ボーカルの歌詞だけでなく、楽器やSEも楽しむような音楽リテラシーの高い方ならば、AirPods Pro 2を選んだ方が、視聴体験は確実に向上するでしょう。カナル型ゆえのイヤーチップが嫌でなければですが…。 逆に言うと、AirPods Pro 2だと解像感や音圧が高すぎて、日常のBGMとして楽曲を楽しむには、サウンドが細かく聞こえすぎてしまうのが弊害かもしれません。家事をしながらBGMとして解像度を少しさげながら楽曲を楽しみたかったりすると、意外とAirPods 4(ANC)のバランスの方が好きという人もいるかも。