トヨタとパナ、街づくり事業で協業(全文3完)次のフェーズに踏み込まねば未来はない
生産性、効率の向上をいかに素早く両立するかが一番のポイント
北野:どんな悩みがあったかっていうことですが、ものすごく分かりやすく言いますと、当然、製造業っていうのは、車なり、パナソニックでいうと製品を作って売ることで、もうそこでキャッシュが回収できますねと。ただ、住宅の場合はやはり、住宅でもおおよそ、分譲でなければ1つの家をお届けするまでに半年とか1年掛かるわけですよね。 で、管理会計上も、ご承知かとも思いますが、住宅とか建設であれば、売り上げの立て方も、いわゆる進行基準というような、まったく製造業と違う、売り上げとか利益の立て方でありますし、もっと言うと、やはり街づくりまでいくと、まさしく3年後、5年後に向けて土地をきっちりと仕立てて、その回収が5年後になるという、これはまたやっぱり製造業とまったく違う経営のやり方になるということであります。 しかしながら、繰り返しになりますが、街づくりとか家っていうのは両社にとってこれからやっぱり重要な事業であることは間違いないと。それらを掛け合わせると今回のスタイルが一番いいなというふうになったということだろうと思います。 それから、特に戸建て住宅におきましては、もう3社合わせますと、おっしゃるように、ほぼ大手ハウスメーカーの中ではトップの位置付けでございますが、結論から申し上げますと、3ブランドはきっちりブランドとしてその強みを生かして、エリアでの強みの営業力は発揮する一方で、川上側である調達であるとか開発であるとか製造であるとか、川下側で言いますとCSであるとか営業のバックアップであるとか、もうそういう機能はできるだけ住宅事業として一本化をして効率を上げていくというような踏み込みを早くするということが、たぶん重要だろうと思います。 私、説明の中で申し上げましたが、基本的にはやっぱり戦闘力を上げるということと、生産性、効率を上げるということをいかに素早く両立させれるかっていう、そこにやはり一番のポイントがあるかなというふうに思ってございます。 司会:よろしいでしょうか。それではご案内の時間が近づいてまいりましたので、最後にお1人だけ、1問だけのご質問を頂戴したいというふうに思います。ご質問のある方は挙手いただけますか。Dブロック、前から2番目の真ん中の男性の方。