トヨタとパナ、街づくり事業で協業(全文3完)次のフェーズに踏み込まねば未来はない
住宅事業の統合は危機感からか
NHK:ありがとうございます。NHKの【フジモト 00:46:28】と申します。よろしくお願いします。2点ありまして、まず、住宅事業の統合のところなんですけれども、その理由として、人口減少による厳しい事業環境という危機感がおありだったのかということが1点目。 2点目は街づくり、スマートシティの事業についてなんですけども、これは今までのちょっと繰り返しになってしまうんですが、ビジネスとしてどこに成長性や収益性があるとお考えなのかということと、具体的な、御社はすでに藤沢ですとか綱島とか、あとは大阪の吹田でも事業を手掛けてらっしゃるかと思うんですけども、このことはどのように、このJVが絡んでいこうとしているのか、その2点をお願いします。 北野:まずは1つ目の質問に対しては、もうおっしゃるとおりであります。基本的には今もう統計的に予想されておりますのが、住宅着工そのものは2030年、10年後には約6割になるというふうに一般的にいわれておりますので、パナソニック視点で言いますと、いったん、パナソニック ホームズ、あるいは松村組が100%化をして、その100%化にした【シュル 00:47:43】の効果は出てきておるわけですが、そういう中長期的なことを考えると、新たな次のフェーズに踏み込まなければ未来はないということでありまして、そういう危機感も含めて、今回のようなJVに至ったということでございます。 それから、街づくりにつきましては、まず、最後の質問に関しまして言いますと、藤沢等の、すでにパナソニック本体として、他社のパートナーさまと手掛けてきた街づくりということに関しては、このJV会社にその機能を移行するという、今のところ予定はございませんということであります。 しかしながら、できるだけ、今後、新たに開発できるものにつきましては、主役の立場を取れるように、やっぱり努力すべきだろうというふうに思いますが、これももう結論から申し上げますと、街づくりの規模が大きくなってくるに従って、当然、トヨタ、パナソニックのみならず、ほかさまとの連携ということも、当然、重要になってくるというふうに思っていますということです。 それから、街づくりに関しての収益性っていうことに関して言いますと、1つはやっぱりリスク的に言いますと、どうしてもやっぱり先に土地ないしそれらのものを仕込んで、それをどうキャッシュとして回収をしていくかということが、やっぱりポイントになろうかと思います。 そういう意味で言うと、例えば戸建ての分譲住宅のように、できるだけ早くキャッシュを回収する、あるいはマンションなんかもそうでありますし、非住宅系の物件に関しても、いわゆる賃貸にするか、ある時期、売り切ってしまうかということは、要は全体的な流動性、あるいはオフバランスなんかも意識して、これから経営をしていくべきだろうというふうに思ってます。 加えて、やっぱり街づくりにおいて重要なのは、お住まいになられてから、いわゆるラーニングとしてマネジメントやサービスに対してお金をいかに頂戴できるかという、いわゆるリカーリング型のビジネスにいかにシフトしていけるかというのが、やっぱりポイントであろうと思います。縷々申し上げましたけども、ポイントは1つでありまして、ここに住みたいなということと、住んで、ものすごい満足だなということを思っていただけるという、そういう街づくりというのは要点になろうかなというふうに思います。