日本開催UFCで日本人は4勝3敗!
全米で展開中の人気総合格闘技イベント「UFC」の「UFC FIGHT NIGHT JAPAN2015」が27日、埼玉スーパーアリーナで行われ、日本からは、計9選手が出場。堀口恭司(24)、安西信昌(29)、中村K太郎(31)、水垣優弥(31)が、それぞれ勝利。UFCの本大会への出権をかけた廣田瑞人(34)vs石原夜叉坊(24)のフェザー級3回戦は判定ドローとなったが、両者にUFCとの契約、出場権が与えられた。この日本人対決を除くと日本選手の戦績は4勝3敗の勝ち越しで終わった。 またメインに組まれた日本のリングでもお馴染みのジョシュ・バーネット(37、米国)と、破壊力満点のパンチが売り物のロイ・ネルソン(39、米国)とのヘビー級対決は、KO決着のない欲求不満な内容でバーネットが判定勝利。試合後、UFCの国際戦略部の責任者は、来年も日本大会を開催する意向を明らかにした。
試合開始は、午前9時。全米のプライムタイムのテレビ放映時間に合わせたタイムスケジュールだが、1時間もすると埼玉スーパーアリーナは、最上席をのぞきたちまち満員となった。外国人ファンも目立つ。主催者発表は10,137人。試合後のケージ内でのショットインタビューに通訳がついて和訳してくれるのをのぞいては、試合進行はすべて英語。ファイターの入退場に物々しい警備がつき、オクタゴンと呼ばれる網で囲まれた八角形のケージも米国から運んだきた。 ラウンド間にケージの回りをラウンドカードを持って回る3人のオクタゴンガールの一人を巨人・マイコラスの美人妻が務め、会場内で特段紹介もなかったが、それと見つけたファンからはざわざわとした黄色い声が飛ぶ。埼玉の朝に出現した「UFC」という異空間である。 オープニングファイトは、安西信昌対ロジャー・サパタ。サパタが、パンチを放った際に指を痛め、レフェリーストップで安西の幸先のいいTKO勝利。続く小谷直之は、去年UFCデビューしたカジャン・ジョンソンと対戦したが、二回にカウンターの右をもらってダウンするなど、左目も腫れて判定負け。第3試合では、粕谷優介(25)が、金的に膝蹴りを受け、途中インターバルをもらうアクシデントがあったが、試合巧者のニック・ハインにうまくまるめこまれた。 いわゆるアンダーカードの4試合に日本人が4人出たが、最も会場を沸かせたのが、中村K太郎。中国のリー・ジンリァンとの壮絶な打撃の応酬の末、伸びてくる左ジャブでKO寸前に追い込まれたが、3回にバックから上に乗っかってのチョークスリーパーで、中国人を落とした。うつ伏せになって、しばらく意識がなくなるという大逆転の1本勝ち。大会終了後中村は、4人に与えられた勝利ボーナスの5万ドル(約600万円)をゲット。 「もっと打撃でプレッシャーをかけたかったが、甘くなかった。寝技の技術の差があって最後は決められたかな」 ここまで日本人は2勝2敗。