上田淳子さん×レイナさん対談。下ごしらえが何より大事。大人の幸せベースメイク。
上田 お腹もそうです。時々ハレがあって、ケをどれだけ楽しむか。 レイナ 肩肘はって頑張っていたら絶対に続かないので、自分が心地よく過ごせる状態に朝整える。朝ごはんとメイクは近いかも。すっぴんで出かけてどこかで映った顔を見て「ああ、私って……」と思うより、ちょっと下地をつけて肌に血色があるだけで、元気そうに見える。別に長い時間をかける必要はなくて、大事なのは下ごしらえの部分なので、スキンケアしながらできることを少しやっておくと、それだけで土台の力がグンと上がります。 上田 お料理もそう。土台作りをきちっとやり続けると、翌日の土台を作るのが楽なんですよ。
レイナ やっぱりそこも同じですね! 上田 最低ラインの食生活のバランスとか肌トラブルにならないケアは、毎日を楽にしていく一つの方法だと実感してます。というのは、この夏あまりに暑すぎていろいろ顔に塗りたくなかった。でも押さえるべきポイントを教えてもらい下ごしらえができていたので秋のダメージが少なかったんですよ。 レイナ それはうれしい! 上田 日々肌を触って保湿を入れるということだけで、たいしたことはしてないんですけど。 レイナ 顔も手で触れてコミュニケーションをとると全然変わってきます。 上田 料理も同じ。今日の小松菜はしなしなだから水に浸けてシャキッとさせようとか。目視でもいいけど触って切って、断面を見るとわかるので。 レイナ フルに五感を使うということですね。メイクも同じで、肌に触れて感触を確かめるようにすることが大事。 上田 今日は乾燥してるからたっぷりめに保湿しよう、とか。 レイナ そう、朝、血色が足りないからちょっとチークをプラスしようかなとか、味見をして変える。 上田 料理もメイクもがんじがらめになって苦しんでいる人がいるから、もっと手のひらで転がして自由に自分が楽しめるものになってほしいですね。 レイナ フルでしないといけないと思っていると、時間がないからゼロとなる。そうではなく、寝ぼけながらでも脇の下のリンパだけは流すとか、少しでいいから毎日やってみると変わっていく自分が楽しくなってきますよ。 上田 続けてストレッチすると体が変わるのと同じ。人生の後半を楽しむ方法はそこにあるのだと思います。 レイナ メイクも料理も、自分にとっての心地よさが一番です。