初開催のカブラスは砂利浜が自慢のイス・アルタスの海岸で4度のサンドゾーン【シクロクロス2024/25 WC第3戦 カブラス・サルディーニャ:プレビュー】
約3kmの周回コースは、同ビーチの脇に描かれた。普段なら海水浴客たちがビーチサンダルで横切るであろう荒涼たる草地が主役で、どうやら自慢の浜辺自体を通過することはない。ただ代わりに4か所の「サンド」ゾーンが設置されるし、さらには「サンドヒル」、いわゆる人工の砂丘も1つ待ち受ける。砂利が散らばる土やら、無造作に石が敷き詰められた小道やらも、ところどころ意地悪く顔を出す。スタート&フィニッシュの直線には背の低い椰子の木が立ち並び、トロピカルな雰囲気も漂う。
10月から4月までは、実は、サルデーニャ島を強い風が吹き抜ける季節でもある。南風のシロッコや西からのポネントが有名だが、おそらくこの日の主役は、北西から吹き降ろす冷たいマエストラーレ(いわゆるミストラル)。選手たちは突風に翻弄させられつつも、時には背中を押され、ただでさえ主催者が「スピードがでる」と断言するコースで、驚くほどの高速走行を披露するのだろう。砂利ビーチであるから、本来ならば砂が舞い散ることはないのかもしれないが、あちこちに仕掛けられたサンドのおかげで、やはり痛いほどに砂が肌を叩きつけるのだろう。
むしろ気象予報によれば、大会の週末は大雨だそうだから……横殴りの雨に襲われるのか。まるで地獄のような光景の中で、つまりは本物のシクロクロスが、サルデーニャで繰り広げられるというわけなのだ。
文:宮本あさか
宮本 あさか
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